彼岸・・・・・
妻の両親のお墓参りに行ってきました。
四人姉妹の長女であるけれど実家もなく、当然帰る家もありません。
両親がいてもいなくても
自分の帰る家の無いという寂しさはあるとは思います。
それでも春、秋のお彼岸の日、新盆、旧盆と墓参だけは欠かしません。
「義父さんと義母さんのお墓参りに行くか?」
そんな一言で前の日から数珠、線香等を玄関まで出して用意をしています。
墓参に名を借りた故郷への訪問、
やはり自分の生まれ育った街は幾つになっても好いのだと思います。
街のあちらこちらに一杯子供の頃の思い出が転がっているのでしょう。

少し先まで
加賀の山間の細長い
昼も夜も殆ど観光客、宿泊客もなくさびれた温泉街であったけれど
今は街並みを復活させ
若い世代の宿泊客も下駄の音を響かせる街に変わったようです。

故郷の街はお祭りでもあり
孫へのプレゼントに露店へ
セルロイドのお面を買いに行った妻を
ポケッと待つ間の空は
妻からみればやっぱり故郷の青空みたいでした。
一緒に買って来た焼き饅頭を食べ歩きしながら行ったお店は・・・・・
若い頃何時も待ち合わせした喫茶店。
何十年も昔から何処も触っていない骨董品の様なお店です。
今時こんな椅子なんてあるかななんて思ってしまいます。
この店は彼女の元の実家から三分ぐらい・・・・
バスから降りて電話をすると
夏も冬も息せき切って走り込んで来た妻も
互いにあの頃は若かったなぁと何時も思います。

そして菩提寺へ顔を出して
何時ものごとく一番近い港町へ行ってきました。
この街はかつて北前船で日本海側で一番栄えた港と云われています。

丁度漁船が獲った魚を積んで帰港してくる時間、この日は3艘が帰ってきました。
魚の陸揚げを初めて見る彼女は興味津々、
傍へ行って何が獲れたか覗きこんでいます。
冬は県内でズワイカニが一番陸揚げされますがまだシーズン前。
地引網ですから底モノばかり
カレイ、メギス、・・・・・
一艘には毛ガニやアンコウまで・・・・・



甘エビが獲れていたら分けて貰おうと
声を掛けたら
甘エビを積んだ船は昼ごろもう帰港してくるようです。
市場ではすぐ魚が選別され並べられ夕方からセリが始まるみたいです。
「おかあさん、漁師になれば良かったかなぁ~」
「あんた、駄目や、泳げんし・・・・」
他愛のない会話が続きます。