能登の漁港街。
汐の香と汐風を感じながら裏通りを歩くのが好きです。
何処かで幼き頃を過ごした思い出と母の故郷を思いながら・・・・・
小さな街の中を流れ、海へ流れ行く川筋に
多分私の生きてきた時代より長いであろう家が建っていました。

フッと振りかえると
今は舟から下りたのであろう高齢者。
遠い昔の時代を思い、そしてそんな時代を懐かしんでいるような気がします。

川筋を眺めると小さな橋があります。
誰が名付けたか 『さよなら橋』
この橋を渡るとこの漁師町に在った「色街」に出ます。
一晩を共に過ごした芸子が客をこの橋迄見送ったのでしょうか。
男と女がいればそんな時代も在ったのかもしれません。

何となくそんな色街の香りが残る建物ですね。
色街は宿場街、漁師町、商人町、昔は人の人の集まる殆どの街には在ったようです。
男と女、浮き世の事も忘れて裸になれて、そして少しの騙し合い・・・・
花街、色街、遊郭の辺りを歩くとそんな気がします。
行こか、戻ろかと迷う 『思案橋』 は良く聞きますが
『さよなら橋』と云うのも情緒のある言葉の響きがありますね。

そして汐風に送られて又『さよなら橋』をわたりました。
暫く歩くと今は使われていないだろう倉庫?、色が大分剥げた下見板と破れ障子が風情を感じさせます。
