翌朝、想像通りに一大卒の役人が大勢の武人を連れて狗奴国に到着します。

卑弥弓呼の一団が前を閉ざします。

「卑弥弓呼王ではないか、私たちを出迎えに来てくれたのか。

 こちらへ卑弥呼姫の村人が逃げてきたはずだ、

 卑弥呼姫の遺体と村人をこちらに渡しなさい。」

「いや、遅かったようですね。

 卑弥呼と一緒に亡くなった巫女たちの葬儀は終わった、あの丘の上に姫を

 その下に巫女たちを埋葬したところだ。」

「魏志倭人伝」では、卑弥呼の墓は

・直径100歩(30m程という説もあれば100mとも・・・)

・100人が共に殉死した(生き埋めにした説も・・・)

「なんだと、卑弥呼の勾玉はどうした。」

「姫と一緒に埋葬した。」

「よし、墓を掘り起こして勾玉を取り出せ。」と役人が命令します。

「やめなさい、四方に大木の柱が立ててあるだろう、入ると呪われてしまう。」

「そんな脅しが通用するか。」武人たちは丘の方へ歩き出した時です。

丘の上が急に光りだします。そして

光の中に卑弥呼が現れたのです。

あまりの眩しさに皆が目を伏せます。そこへ卑弥呼の声で

「この国で争いをすることはやめなさい。

 私はこれから天に昇ります。そして天の国から皆さんを見守り続けます。

 そして、この掟を破る者が、この国に住むことは許しません。」

と伝えると、翼がはえて、空中に舞い上がります。

「この国が永遠に平和であるために天の国にまいります。」

と言い残して、卑弥呼の姿が空中に高く上がり消えていきました。

気が付くとみの前にはきれいな丘があります。

武人たちが武器を捨てます。

「おい、お前ら、奴らをやっつけろ。」一大卒の役人が大声を上げます。

「この国は、私たちの国です。一大卒様は、この国にはふさわしくありません。

 私たちはここに残ります。この事を一大卒に伝えてください。

 天上には、卑弥呼様がおられると・・・」

役人と数人の家来が速足で戻っていきます。

ヒミヒコさんの作戦が大成功しました。

仕掛けは

・卑弥呼が丘の裏側に隠れている。

・合図で丘の上に立つ。

・前方から沢山の鏡で光を卑弥呼に当てる。

・一方で丘の裏側からもたくさんの鏡で役人に向けて光を当てます。

・卑弥呼の背中にはクモの糸がつけてあり、周囲の柱でつながっています。

・大勢で糸を引っ張ると卑弥呼の体が空中に浮く。

・最後に、天真さんが糸をつかんで卑弥呼さんを雲の上まで移動させたのです。