意識調査で使用したエクセル術は成功でしたが、その噂が他の部署にも伝わったようです。
そんな部長から山田君が呼ばれます。(ぎぇっ、やばかったかな?)
不安な気持ちのまま部長の話を聞くことに
「ちょっと頼みが来ていて」(なになに)
「総務部で、必要な時にボールペンやマジックなど備品を譲ってもらっていること知っているかな?」
確か、うちの部署では天真さんが担当しているので、その愚痴は聞いています。
「実は総務部から備品を管理するシステムを作成してもらいたい。 っと相談されているんだ」
(他の営業部門からも嫌われているの知っているの?)
「他の部署に事ですから、システム課に依頼するの良いと思うのですが」
「そうなんだけど、システム課に相談したら、大したことではないと断られたそうなんだ。」
(あいつら、うまいこと断ったな。つまり、それ位は自分達で作れよって事だと思うんだけど。)
また、塾長に相談してみようと考える山田君です。
「良いですよ、具体的な話を担当者に聞いてみます。それと、その依頼を上野さんにして下さい。」
早速、塾長にメールを入れておきます。
返信のメールが届きます。
・交渉術を思い出せ
最初は下手に出て、いつの間にか主導権を、力づくは駄目。
・相手のレベルより、ちょっとだけ高いレベルで作るべし。
(なるほど、わかる様な気がするな。)
・最後に、在庫数の計算方法 を教えておこう。
在庫数=仕入れ数の合計 ー 出荷数の合計
(げっ、短いメール、それに当たり前。)
上野さんが山田君を呼びます。
「山田君、総務部が何かしら相談したいらしいの、一緒に来て。」
「はいはい、わかりましたよ」
(早速来たぞ)
総務部に担当者と打ち合わせ室へ
現状の把握
・依頼者が来ると、大学ノートを渡す
・それぞれの品名のページを開いて、部署名、担当者、数量など記入してもらう
・備品を渡して、在庫数を引き算して記入
・経費の処理を行う
・必要に応じて備品を購入。在庫数に足し算して記入
「さすが、総務部でですね、しっかり管理されていますね。」と上野さん
(そうそう、その調子)
「大学ノートをコピーさせてください。何か、お役に立てるか考えてみますね。」
早々に、話を打ち切る山田君です。
(なるほど、品名ごとにページを準備?、在庫数の計算式から違っている。これは手ごわい)
部署に戻ると、部長が呼び止めます。
「上野さん、どうだった?」
「大したことはないです。あっと驚くものを作って見せますよ。」
(いやいや、それがまずい、彼らはITセンスが0、システム課も付き合わない。)
(上野さん、数週間前の自分を思い出して~)
山田君のつぶやきです。