ここも第一尚氏王統発祥の聖地。

初代国王の尚思紹が築き、尚巴志が引き継いだグスク跡。


現在はグスク跡に月代宮があり

屋蔵大主、鮫川大主、尚思紹王、尚巴志王、尚忠王、尚思達王、尚金福王、尚泰久王、尚徳王と第一尚氏王統の先達、国王が祀られます。

「つきしろ」と対になるのが「てだしろ」。

太陽(てぃーだ)神の依代ですが、琉球の王統は太陽神を信仰し国王は「てだこ(太陽の子)」とも呼ばれます。

第二尚氏に「てだしろ」を譲った後に、第一尚氏は「つきしろ」として影から琉球王国を守っていたという話を聞いたことがあります。


階段を上り切ったところには、1922年(大正11年)に沖縄史跡保存会が建てたという尚巴志王即位500年を記念した石碑があります。

100年前にも尚巴志ブームみたいなのがあったと思うとうれしく感じます。

月代宮の奥には東御廻りでも巡拝される上グスク之嶽。

階段途中の右にはカマド跡。

過去の発掘調査でも、貴重な出土品があったとのこと。


その下には井戸もあり、こちらも拝所として祀られています。


内原の殿は地域の方々が守る拝所とのこと。


佐敷ノロ殿内の横には

今はクワズイモでおおわれていますが、元々グスクに通じる道があったと言われます。

尚思紹は佐敷按司時代は苗代大親(なーしるうふやー)と呼ばれましたが、嫁であり尚巴志の母の父親(つまり尚巴志の母方の祖父)の美里之子(んざとぬしー)の地がこのグスクの下にあります。


《その2》に続きます。