Professionalの将棋棋士・伊藤匠さん(Mister Takumi Ito)が同じく藤井聡太さん(Mister Sota Fujii)から「叡王」のタイトルを奪い取った旨のニュースをけさ僕もラジオで聴いたが、本当に大変なのはここからだ。

 

 勿論驚いた部分もあるけれども、ここまで「叡王」の永世称号の資格を持つ人はいない。Wikipediaに伊藤匠さん(以下、伊藤さん)が十八番(ジュウハチバン)とする作戦は「相掛かり」との旨が記されているので「居飛車党」であられると考えられるが、藤井聡太さん{以下、藤井(聡)さん}も「居飛車党」との旨を何かで拝読したことがあるので相居飛車での作戦展開だけなら防衛は勿論「永世叡王」への道も厳しくなる。次期以降の「叡王戦」でチャレンジャーが藤井(聡)さんになる可能性は含まれるので、Professionalの棋士の間で最近採用されるときがあると聴く「角交換型振り飛車」を伊藤さんもどこかのタイミングで採用することが絶対不可欠だ。少なくとも1局は。他方藤井(聡)さんは「角換わり」を十八番とするとの旨をも何かで拝読したことがあるのだが、防衛並びに「永世叡王」獲得の為には藤井(聡)さんの十八番とする作戦展開を阻止する為の指し回しが重要だ。

 

 最初に「永世叡王」を得る為には「藤井システム」{開発者は藤井猛さん(Mister Takeshi Fujii)}を指せるようになることが大切。Wikipediaに「藤井猛さんでなければ指せない」と記されている点を踏まえれば「指しこなす」のは仮令(タトエ)困難でも、藤井猛さん以外のProfessionalの棋士も採用して星を挙げていらっしゃることは揺るぎない事実だ{exempli gratia:久保(2020:75~84)}。更に、藤井(聡)さんに対して振り飛車が通用する点を久保利明さん(Mister Toshiaki Kubo)が既に証明して下さっているので{久保(2020:155~168)}、ここに伊藤さんにとっての「永世叡王」への道を開拓する為のヒントが1つある。「居飛車党」の方々でも振り飛車を指すときがあるので、伊藤さんも可能な限り積極的に(Notabene:「何としても」と申し上げるつもりは金輪際あり得ない)振り飛車を採用することが重要な点は申し上げておく必要があろう。最初の「永世叡王」称号獲得の為にも。

 

 とにもかくにも、本当の勝負はタイトルを獲得してから。「勝つは易く、勝ちを守るは難し」と言われる通り、伊藤さんが「叡王」を防衛する為には振り飛車を採用して勝つこともまた大切になっていく。