一番好きな映画は

 まだ先の話だが、僕が大好きな007(James Bond)シリーズの原作者・Ian Fleming(1908~1964)が天に召されてからことしの8月12日で60年となる。

 

 数ある007シリーズの映画作品(以下、同シリーズ)の中で僕が最も気に入っている作品として‘Live And Let Die’(邦題:死ぬのは奴らだ)があり、且つ僕にとって「本当に魅せる映画とはこれだ」と印象付いた作品だ。同シリーズを初めて知るきっかけは弟がNintendo 64と共に購入したゲームソフト・『ゴールデンアイ 007』(同シリーズ第17作目のストーリーを再現したゲームソフト)だが、映画として初めて見た作品は小学校6年生の頃に見た‘The Man With The Golden Gun’{黄金銃を持つ男:「日本」に於ける公開は1974(イッセンキュウヒャクナナジュウヨ)年}で、当時BSで放送されたモノを父親にねだって(という表現は如何なものかと思う)ビデオに録画してもらい何度も見た記憶があり、これをきっかけとしてJames Bondと言えばRoger Moore(1927~2017 以下、Moore)という印象となった。また、高校生の頃に同シリーズの主題曲を集めた『オムニバス』(vide infra)を購入し、その付属の資料を拝見してMooreの007デビュー作となった作品が先述の‘Live And Let Die’だったことを知る。

 

 俗に言う「ネタバレ」を防ぐ為にこの作品のストーリーなどを申し上げてしまう訳にはいかないけれども、その展開は「如何にも007」という印象を与えてくれる。‘Live And Let Die’(同シリーズ第8作目:以下、本作)が「日本」で公開されるのは1973(イッセンキュウヒャクナナジュウサン)年で、この地上に神さまが僕を派遣して下さるより14年前だ。それ故勿論リアルタイムで鑑賞した訳でなく寧ろ大学生になってから同シリーズのDVDが発売されたときに本作を購入して鑑賞したに過ぎない。この作品を最初に知るのはそれこそ前述のゲームソフトの取扱説明書で、「対戦プレイ」の「隠しキャラクター」としての「サミディ」の紹介部分にタイトルが掲載されていたことだった。本作で初めて007を演ずるMooreやボンド・ガールのJane Seymour(1951~ WIKIPEDIA日本語版・『ジェーン・シーモア (女優)』より)、Yaphet Kotto(1939~2021 Ibidem・『ヤフェット・コットー』より)は勿論だが、その「サミディ」(Baron Samedi)を演ずるGeoffrey Holder(1930~2014 Ibidem・『ジェフリー・ホールダー』より)もまた大いに存在感を発揮している。ちなみに、「サミディ」をGeoffrey Holderが演ずることについては前述の『オムニバス』の付属の資料から。そして、Paul McCartney and Wingsが演奏するテーマ曲もまた映画にピッタリで、聴く度に映画が鮮やかに蘇ると共に「如何にも007」というサウンドに仕上がった印象だ。加えて、Paulもまた同シリーズが大好きなのだろうと強く感ずる。

 

 それ故、このブログをお読み下さる方には本作をお勧めしたい。また、可能ならば男女でペアになってご覧になることを併せてお勧めする。

Ameba映画部