現況下に於ける普段使いの『新約聖書』(英文表記:New King James Version、和文表記:新共同訳)の場合、Dagger(†){「短剣」や「短刀」を表す(Genius英和辞典)。「ダガー」とも}の付く節が一部に含まれる(exempli gratia:「マルコによる福音書」Chapter 9, Section 44 and 46)。

 

 選択するフォントの種類や文字の大きさ(Point)によっては、「†」が「十字架」(Cross)に見える場合があるかも知れない(exempli gratia:「MS ゴシック」で、小さめのフォントサイズにしたとき)。原稿に「†」の記号が含まれた品物の文字の入力を初めて受け持った時に、どのように「†」を呼ぶか知らなかったので、今の職場のデスクの方に伺いDaggerと教わった。そこで、後(ノチ)に普段使いの電子辞書をも調べた上で「単語帳」機能を用いて登録し、忘れてしまわないよう心掛け、呼び方については少し安心できた部分があった(PCやSmartphoneでも、「ダガー」と入れると「†」が候補として出る)。因みに、普段使いの「旧約聖書」にある「凡例」の項目に拠れば、Dagger(†)は「底本に節が欠けていることを示す」らしい。

 

 普段通う地元の教会に於ける、ある日曜日の礼拝の後(ノチ)の交わりの中でのこと。受洗後も普段使いの『新約聖書』を礼拝の中(「聖書箇所」が示されるときに「読み比べる」狙いがあった)で用いた頃と記憶するが、そのときにも前述のことだけを根拠として「†」をDaggerと申し上げた。殆ど何も考えないうちに。その教会の牧師先生ご夫婦やメンバーの方にとってこの呼び方は初耳だったようで、「『†』を誰でもDaggerと呼ぶ、との『思い込み』」にここで初めて気付いた(あとから、『広辞苑』には「印刷用語」と注意書きがある旨を思い出した)。正直に申し上げれば、当時の言語感覚では、具体的な記号等の例を幾つか示すと「§」をSection(若しくはSection markとも)、「¶」をParagraph(若しくはParagraph mark)、「*」をAsterisk(星印。Star、「アステリスク」、「アスタリスク」とも。『Genius英和辞典』に拠れば「注や非文法的文(非文)などの表示」に用いられるとのこと}という類に限りなく近かったからだ(>_<)。例示した3種のうち前2者は高等学校時代までに、Asteriskは大学時代と大学院時代とに習った記憶がある。

 

 因みに、Dagger(†)について『Genius英和辞典』は「参照・没年などを表す」と定義する(今の僕は、前者を示す為に用いることが多い)が、他に良い呼び方が僕には思い浮かばない