北海熊の独り言

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元F1ドライバー、アイザック・ハジャーのマイアミGPでの激昂に「少し子供っぽい」

アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)に対する批判が、F1パドック内でさらに広がっている。

2026年F1マイアミGPでクラッシュを喫したアイザック・ハジャーは、マシンを降りる前から無線で激しい怒りを露わにし、コクピット内でステアリングを叩く姿も映し出された。週末を通してマックス・フェルスタッペンとの差に苛立ちを見せていたハジャーにとって、マイアミはフラストレーションの募る一戦となった。

その感情的な反応については、すでにギュンター・シュタイナーやジェームス・ヒンクリフらが懸念を示していたが、今度は元F1ドライバーのネルソン・ピケJr.も厳しく批判。精神面での未熟さに疑問を投げかけた。

◼️ネルソン・ピケJr.「少し子供っぽい」


ポッドキャスト『Pelas Pistas』に出演したネルソン・ピケJr.は、マイアミGPでのハジャーの振る舞いについて次のように語った。

「この出来事を引きずりすぎなければいいと思う。でも、完全に自分自身のミスだったよね」

「他に見るべき相手もいないし、責任を押し付ける相手もいない。彼自身の問題だ」

ハジャーはターン14のイン側ウォールに接触してサスペンションを破損。そのままターン15出口でクラッシュを喫した。ダメージ自体は不運な側面もあったが、ピケJr.はその後の感情的な反応を問題視した。

「彼にはこれからカナダとモナコという難しいレースが待っている。カナダも簡単なサーキットじゃないし、モナコはさらに厄介だ」

 

「まだそのレベルには達していないと思う。同じことがカナダでも起きて、モナコでも起きれば、彼自身も目を覚ますだろう」

「そこで初めて、心理的にそのプレッシャーに耐えられる準備ができているのかが見えてくる」

さらにピケJr.は、F1で生き残るドライバー像についても言及した。

「感情的になりすぎるのは、少し子供っぽい。成熟さが足りないということだ」

「F1のボスたちは、ドライバーが次々と入れ替わる世界を見続けてきている。結局、最後に前方で戦い続けるのは冷静なドライバーたちなんだ」

「頭に血が上らないタイプのドライバーだよ」

 

 

◼️レッドブル内でも試練の時期


ハジャーは2026年シーズン序盤、開幕戦では速さを見せた一方で、ここ数戦はフェルスタッペンとの差に苦しんでいる。本人もマシンバランスやシャシー面への不満を口にしており、精神的な苛立ちが無線でも目立つようになってきた。

レッドブル・レーシングはこれまでにも、セカンドドライバー側がマシン適応に苦戦するケースを繰り返してきた。そうした中で、ハジャーがプレッシャーの中でも冷静さを保てるかは、今後の評価を左右する重要なポイントになりそうだ。

アイザック・ハジャー、2026年F1エンジン規則の緩和を歓迎「正しい方向」

2026年F1パワーユニット規則をめぐり、FIAとメーカー側が2027年以降のさらなる調整で原則合意したことについて、アイザック・ハジャーは「正しい方向に進んでいる」と歓迎した。

FIA、FOM、チーム代表、5社のパワーユニットメーカーが参加した金曜日の重要会議を経て、FIAは2027年以降に向けた追加の「進化的変更」を検討していることを確認した。

今月初めにマイアミで導入された規則調整により、過度なエネルギーハーベスティングは抑制され、競争環境は改善されたとされている。

◼️2027年に内燃機関寄りへ再調整か


今回の合意で最大の焦点となったのは、内燃機関と電動パワーのバランスを2027年から大きく見直す案だ。

提案では、内燃機関の出力を約50kW引き上げ、燃料流量も増加させる一方で、電動デプロイメントを約50kW削減する方向が検討されている。

ポール・リカールで開催されたグランプリ・ド・フランス・ヒストリックでAFPの取材に応じたハジャーは、2026年に導入された内燃機関と電動パワーの50対50構造について、率直に不満を示した。

 

「正しい方向に進んでいる。なぜなら、2026年に僕たちが始めたものを好きな人は誰もいないからだ」とアイザック・ハジャーは語った。

「問題を悪化させるのではなく、改善するための解決策を見つける必要があるのは明らかだ」

「来年については、昨日合意された内容を考えれば、正しい方向に進むしかない」

◼️ベッテル時代のV8レッドブルを走行


ハジャーは同イベントで、ベッテル時代のレッドブルV8マシンも走行させた。その経験は、現在のF1マシンに対する自身の考えをより明確にするものだった。

「それが僕にとってのドライビングの姿だ」

「電動であろうと、音が大きかろうと、ブレーキングの前に最高速へ到達できる限り、それこそがレーシングカーというものだ」

ハジャーは旧世代のV8マシンについて「まったく違う経験」だったと振り返った。

「クルマは軽く、ダウンフォースははるかに少ない」

「信じられないほど強くブレーキが効くし、サウンドも素晴らしい」

◼️レッドブルの巻き返しにも自信


新時代の序盤でレッドブルが苦戦している状況についても、ハジャーは悲観していない。

「年末までには、僕たちは大きく進歩したクルマを手にしているはずだ」

「そして来年は、レースに勝てるクルマでシーズンを始めることになる。僕はそこにいる。それは間違いない」

2026年F1パワーユニット規則は、電動化の比率を高める一方で、エネルギー管理の複雑化やレース中の不自然な速度変化が課題として浮上していた。FIAとメーカーが2027年以降の再調整で歩み寄ったことは、ドライバー側の感覚と競技性の両面から、現行規則の軌道修正が必要だったことを示している。

ハジャーの発言は、単なる懐古ではなく、F1マシンに求められる本質を突いたものでもある。内燃機関と電動パワーの比率をどう整えるかは、2027年以降のF1の競争力だけでなく、ドライバーが感じる「レーシングカーらしさ」にも直結するテーマとなっている。

アイザック・ハジャー、レッドブルRB7で母国凱旋ラン「完璧な一日だった」

アイザック・ハジャー(レッドブル)は、2026年グランプリ・ド・フランス・ヒストリックで2011年型F1マシン「RB7」をドライブし、母国フランスのファンを熱狂させた。

舞台となったのはポール・リカール・サーキット。レッドブルが同イベントで大規模なショーランを実施するのは今回が初めてで、ハジャーにとってはレッドブル・レーシングのドライバーとして初めて迎える“母国凱旋”となった。会場には2万5000人の観客が詰めかけ、V8エンジンの轟音とともにRB7がフランスの伝統コースを駆け抜けた。

◼️ポール・リカールで実現した“凱旋ラン”


ハジャーは、ローラン・メキースとともにイベントに参加。2021年にフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパで勝利を収めた思い出の地へ戻り、デモランを披露した。

5.8kmのグランプリコースを走行したハジャーは、グランドスタンドのファンへ手を振りながら周回。RB7の自然吸気V8サウンドは、観客の歓声とともにル・キャステレの空気を揺らした。


さらにイベント後半では、エステバン・オコンとともに「Fast and Famous」セグメントにも参加。異なる時代のF1マシンが競演する特別デモで、ミストラル・ストレートではフランス人ドライバー同士のランデブーが実現した。

◼️アラン・プロストらレジェンドと共演


この日は4度のF1ワールドチャンピオンであるアラン・プロストをはじめ、ジャン・アレジ、フィリップ・アリオー、ルネ・アルヌーら、フランスF1史を彩ったレジェンドたちも参加した。

ハジャーは幼少期から憧れていたプロストの後方を走行する場面もあり、現代F1ドライバーとして歴史的イベントの中心を担った。

イベント終盤には、「Historic F1 race」のスタートを告げるフランス国旗“トリコロール”を振る役目も任され、母国イベントの主役として一日を締めくくった。

 

 

◼️アイザック・ハジャー「完璧な一日だった」


「ここに来られて完璧な一日だった。フランスでのホームグランプリのような感覚で、たくさんのファンのサポートを感じることができた」

「コース上でもパドックでも本当に楽しかった。RB7のV8サウンドは象徴的だし、このサーキットではマシンがすごく軽快に感じられて、とても気持ち良く走れた」

 

「雰囲気は信じられないほど素晴らしかった。ファンとの距離も近くて、特別な瞬間を共有できた。ここへ来るとF4時代に勝った記憶も蘇るし、ポール・リカールをF1マシンで走れたのは“すべてが繋がった瞬間”だった」

◼️ローラン・メキース「フランスの情熱を感じた」


ローラン・メキースは、今回のイベントがレッドブルにとって特別な意味を持っていたと語った。

「今日は本当に素晴らしいイベントだった。オラクル・レッドブル・レーシングとして、この形でグランプリ・ド・フランス・ヒストリックに参加するのは初めてで、とても特別な機会になった」

「アイザックの人気は圧倒的だった。フランスのファンがモータースポーツとアイザックに向ける情熱は、本当に特別なものだった」

「異なる時代のマシンとともに走ることで、彼にとっても素晴らしい午後になった。我々のヘリテージチームとショーラン・プログラムはレッドブルならではの活動だ。グランプリを現地で体験できない人たちへF1の空気を届けることが目的であり、今日はまさにそれが実現した」

レッドブルF1、カナダGPでも改良継続「マイアミで明確な進歩」

レッドブル・レーシングがマイアミGPで投入したアップデートに手応えを示した。2026年F1シーズン序盤は表彰台争いに届かない苦しい展開が続いているが、テクニカルディレクターのピエール・ワシェは、マイアミで導入したパッケージが「明確な前進」だったと評価している。

ミルトンキーンズを拠点とするレッドブルは、今季も上位争いを維持することを目指して開幕を迎えた。

しかし実際には勢力図の中で後退し、ここまで各戦で表彰台に絡むことができていない。直近のマイアミGPではマックス・フェルスタッペンが5位に入り、これが今季ここまでのチーム最高位となっている。

◼️マイアミで見えた“明確な前進”


それでも、レッドブルはマイアミGP後にマシンパッケージへの見方をやや前向きに変えていた。その評価はカナダGPを前にしても変わっていない。

「マイアミでは明確な前進が見られた。アップグレードパッケージはパフォーマンス面で心強い向上をもたらし、マシンのいくつかの重要な領域への対処にも役立った」とピエール・ワシェはコメントした。

「同時に、マシンの弱点や、全体のパフォーマンスを引き出すために改善すべき余地も浮き彫りになった」

マイアミでのアップデートは、単にラップタイム向上だけを示したものではなく、RB22が抱える課題をより明確にする役割も果たした。レッドブルにとって重要なのは、改善の方向性が実走行で確認できた点にある。

 

 

◼️カナダGPでは小規模アップデートを継続投入


レッドブルはモントリオールでも開発を止めるつもりはない。他チームと同様に、カナダGPでも新パーツの投入を予定している。

「カナダは、この週末に投入するいくつかの小規模アップデートとともに、このパッケージを試すもうひとつの良いテストになる」とワシェは付け加えた。

 

「舞台裏で多くの努力を重ねてきた結果、その進歩がコース上で表れたことはチームにとって前向きな後押しになっている。そしてヨーロッパラウンドに向かう中で、マシン開発はさらに進んでいくと考えている」

 


マイアミでの5位は、レッドブルが望む水準ではない。それでも、開幕からの苦戦の中でアップデートが実際に効果を示したことは、今後の開発判断において大きな意味を持つ。

カナダGPは、レッドブルにとって復調の確証を得るための次の検証の場になる。マイアミで見えた改善が一過性のものではなく、今後のヨーロッパラウンドに向けた本格的な巻き返しにつながるのかが焦点となる。

 

 

フォード、F1のV8エンジン復活構想を歓迎「そのアイデアは大好きだ」

フォードは、2030年以降のF1パワーユニット規則をめぐる議論の中で、V8エンジン復活の可能性に前向きな姿勢を示した。

FIAとF1は、2026年F1レギュレーション導入後の次世代エンジン構想について検討を進めており、完全持続可能燃料を前提に、電動比率を抑えたハイブリッドV8案が現実味を帯び始めている。

◼️フォードが歓迎するV8復活構想


F1のステファノ・ドメニカリCEOが、現行パワーユニット時代にメーカーへ過度な影響力を与えた可能性に言及した後、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムはマイアミで、V8エンジンの復活は「時間の問題」だと述べた。

現在検討されている構想は、ハイブリッド要素を残しながら、2026年F1レギュレーションよりも電動比率を下げる方向とみられている。燃料には完全持続可能燃料を使用し、環境目標を維持しながら、F1が失ったとされる感情的な魅力を取り戻す狙いがある。

フォード・パフォーマンスのマーク・ラッシュブルックは、モータースポーツ・ドットコムに対し、次期レギュレーションの議論について前向きに語った。

「将来、次のレギュレーションに向けて、スポーツは何が重要で、何が関係しているのかについて、関係者を巻き込む正しいアプローチを取っていると思う」

「我々が関わってきたすべて、そしてそこで見ているものは、我々にとって心強いものだ」

「対話は行われており、正しい決定が下されると信じている。そして、そのどれも我々がここにいるというコミットメントを変えるものではない」

 

 

◼️V8はフォードの市販車戦略とも一致


フォードのF1復帰は、レッドブル・パワートレインズとの提携を通じたものであり、当初はF1のハイブリッド時代に対する強い支持と受け止められた。しかしラッシュブルックの発言は、フォードの投資が特定の技術思想だけに縛られていないことも示している。

「それは我々にとって魅力的だ」

「近年、乗用車の基準や要件が地域ごとに大きく異なるようになった中で、フォードが車両にどう取り組んでいるかを見ると、我々には内燃エンジン、さまざまな構成のハイブリッド、内燃と電動の比率が異なるもの、そして完全電動がある」

「世界中の異なる市場でそれらを提供できる準備をしておく必要がある。だから我々には、そのすべてのライブラリーがある」

ラッシュブルックは、V8フォーミュラがフォードの既存ラインナップや顧客層と自然に結びつくと説明した。

「それによって、F1を含むさまざまなシリーズでレースをする際に、多くの選択肢が生まれる。我々が設計し、開発し、顧客に販売するものと、レースを関連付け続けることができる」

 

「我々はV8のアイデアが大好きだ。なぜなら、我々は多くのV8を販売しているからだ。そして電動化の要素も大好きだ。なぜなら、我々には多くのハイブリッド車があるからだ」

「それが50対50であれ、60対40であれ、90対10であれ、我々は内燃と電動の統合について学び続けることになる。我々はそれに非常にオープンだし、コース上のレースにも役立つ。繰り返すが、それによって我々のアプローチやコミットメントが変わることはない。我々は将来に向けた議論に満足している」

 

 

◼️市販車との技術的関連性と感情的魅力の両立


フォードの姿勢が意味するのは、単なる大排気量エンジンへの郷愁ではない。F1はメーカー、政府、ファンの要求を同時に満たす必要があり、その中で市販車との技術的関連性と、F1らしい感情的な魅力を両立できるかが問われている。

ラッシュブルックは、2026年F1レギュレーションをめぐる複雑性やコスト、レース内容への懸念がある中でも、現行の方向性からフォードが大きな価値を得ていると語った。

「我々は現在のルールに満足していたし、調整を行うことにも満足している」

「我々は今もそこから大きな価値を得ている。ただ、先ほど言ったように、我々にはパワートレインのポートフォリオがあるので、多くの異なるものを我々にとって意味のあるものにできる能力がある」

「おそらく、それ以上ですらある。我々は3年半前に始めたときに想像していた以上に、それを楽しんできたし、今も大きな恩恵を受けている」

フォードは、F1がどのようなエンジン形式を選んだとしても、その商業的価値と技術的意義を見いだせる立場にある。完全持続可能燃料を使うV8ハイブリッドという将来像は、F1にとって過去への回帰ではなく、メーカーの実利とファンの期待をつなぐ現実的な選択肢になりつつある。

フォード、マックス・フェルスタッペン離脱でもF1継続を明言「変わらない」

フォードは、マックス・フェルスタッペンの去就が不透明な状況でも、F1参戦へのコミットメントは揺るがないと強調した。

2026年からレッドブルと提携してF1に参戦するフォードは、新レギュレーション時代を見据えてプロジェクトを進行中だ。しかし、フェルスタッペンは新世代マシンや技術規則の方向性に懸念を示しており、自身の将来についても不透明な空気が漂っている。

そうしたなか、フォード・パフォーマンスのグローバルディレクターを務めるマーク・ラッシュブルックは、仮にフェルスタッペンがF1を離れることになったとしても、フォードの姿勢は変わらないと明言した。

◼️フォード「F1参戦は一人のドライバーのためではない」


マーク・ラッシュブルックは、フォードがF1参戦を決断した理由について次のように語った。

「我々はF1に参戦するためにF1へ来た。そして、レッドブルを選んだのは、彼らがどんなチームであり、どんなカルチャーを持っているかを評価したからだ。一人の個人に依存したものではない」

「もちろん、マックスのことは大好きだ。彼がレッドブル・フォードのパワーユニットを搭載したマシンで走っていることも誇りに思っている」

「彼が去るようなことになれば残念だ。しかし、それで我々のF1へのコミットメントが変わることはない」

 

 

2026年から始まる新時代に向け、レッドブルは自社製パワーユニットを開発中であり、フォードはその電動化技術やソフトウェア面を中心に支援している。

 

一方で、レッドブル内部では近年、人材流出が相次いでいる。クリスチャン・ホーナー、ヘルムート・マルコ、エイドリアン・ニューウェイ、ジョナサン・ウィートリーに続き、ジャンピエロ・ランビアーゼの離脱も確認された。

◼️相次ぐ主要人物の離脱にも冷静姿勢


ラッシュブルックは、主要人物の離脱が続く状況についても冷静な見方を示した。

「誰かがチームを離れると聞けば、当然ながら不安はある」

「なぜ離れるのか? チームにどんな影響があるのか? と考えるものだ」

「だから重要ではないという意味ではない。ただ、レースでも人生でも同じように、何かが起きた時にどう対応するかが大切なんだ」

フェルスタッペン自身は、2026年マシンの方向性やF1の将来像について繰り返し懸念を表明している。そうしたなかでも、フォードは“レッドブルという組織”への信頼を軸に、長期的なF1参戦計画を維持する構えを崩していない。

 

 

元F1ドライバー、フェルスタッペンのレッドブル残留を確信「マックスでいられる唯一の場所」

マックス・フェルスタッペンの将来をめぐる憶測について、元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、レッドブルを離れる可能性は低いとの見方を示した。

フェルスタッペンは先週末、ニュルブルクリンク24時間レースに出場。クルサードは、その挑戦を許容するレッドブルの姿勢こそが、フェルスタッペンをチームにとどめる最大の理由だと語っている。

◼️レッドブルだけが「マックスでいること」を許している


フェルスタッペンは2028年末までレッドブルとの契約を結んでいるが、2025年にはメルセデスとの接触説も浮上するなど、将来をめぐる憶測は絶えなかった。

しかし、2005年から2008年までレッドブルで走ったクルサードは、現在のF1チームの中でフェルスタッペンにこれほど自由を与えられる存在はレッドブルだけだと考えている。

「マックスはどこにも行かない。なぜなら、彼に“マックスでいること”を許すF1チームはほかにないからだ」とクルサードは『Up To Speed』ポッドキャストで語った。

「マクラーレンにはできない。フェラーリにもできない。メルセデスにもできない。彼がメルセデスをドライブしていたとしてもだ。個々のドライバーに投じられる投資の大きさを考えれば、そうなる。しかしレッドブルはそれを許している」

クルサードは、レッドブル創設者であるディートリッヒ・マテシッツの考え方にも触れた。

「実際、公平に言えば、そしてレッドブル創設者であるミスター・マテシッツの精神に照らしても、それはまさにそういうことだった。チームと契約する前に初めて彼に会ったとき、私は『私に何を期待していますか?』と聞いた。すると彼は『自分自身でいてくれ』と言った。マックスは自分自身でいる」

「だから、数週間前の憶測はここで切っていい。今の時点で、マックスはキャリアの残りをレッドブルで過ごす」

 

 

◼️ニュル挑戦が示したフェルスタッペンの特異性


フェルスタッペンは先週末、ニュルブルクリンク24時間レースに出場し、チームメイトとともに一時は首位を走行した。しかし、マシンのドライブシャフトに問題が発生し、優勝争いから脱落した。

クルサードは、F1以外のカテゴリーでもすぐに高い適応力を示すフェルスタッペンの能力を高く評価した。

「スポーツではよくあることだが、ラケットとボールを使う競技を考えてみてほしい。スカッシュの世界王者なら、ヤニック・シナーとテニスをしてもある程度やれると思うかもしれない。でも実際にはそうはいかない。逆にシナーもスカッシュでは勝てない」

「本当にトップに立つには、その分野のスペシャリストでなければならない。そこにマックスのような人物がいる。彼はどういうわけか……両利きだと言われても驚かない。4輪に関わることなら、何をやっても優れているように見える」

 

 

◼️「週末の遊び」ではないニュルブルクリンクの重み


クルサードは、自身もニュルブルクリンクを走った経験を持つ。そのうえで、フェルスタッペンが同レースに挑んだことは、単なる趣味の延長ではないと強調した。

 

「恐ろしいサーキットだ。私も走ったことがある。彼らのように競争力を持ち、先頭に立つためには、あのレベルで必要なコミットメントがある」

「残念ながら、このポッドキャストでも数週間前に伝えたように、まさにあのサーキットで命を落としたドライバーがいた。それほど、あのサーキットの挑戦は厳しい」

「だから、『マックスはドライブが大好きだから、週末に楽しんでいるだけだ』という見方をするべきではない。もしそうなら、現在のF1サーキットに非常によく似た、FIA公認のどのサーキットにでも行けばいい」

「だが、あそこへ行くというのは、昔ながらのコミットメントだ。それこそが彼をほかのドライバーと分けている。ほかのドライバーも技術的には非常に優れたレーシングドライバーであることに疑いはない。ただ、今のF1グリッドで、ニュルブルクリンクに行ってレースをするという挑戦を受け入れるドライバーがほかにいるのか、私は疑問に思う」

クルサードの見方では、フェルスタッペンにとってレッドブルは単に勝てるチームではなく、自分のスタイルを制限されずに保てる環境でもある。ニュルブルクリンク24時間への挑戦は、その関係性を改めて浮き彫りにした出来事だった。

 

 

ヘルムート・マルコ「フェルスタッペン昇格にホーナーは断固として反対していた」

マックス・フェルスタッペンが2016年スペインGPでレッドブル昇格初戦優勝を飾ってから10年。レッドブルの育成責任者を長年務めたヘルムート・マルコが、当時のドライバー交代劇の内幕を振り返った。

当時トロロッソでチームメイトだったカルロス・サインツも昇格候補だったが、マルコは迷わずフェルスタッペンを選択。しかし、その決断にはクリスチャン・ホーナーの強い反対があったという。

◼️ダニール・クビアト更迭で動いたレッドブルF1


2016年シーズン開幕からわずか4戦。当時のレッドブルはメルセデス勢を追いながらフェラーリと争う立場にあり、ダニール・クビアトとダニエル・リカルドのラインアップで戦っていた。

しかし、ヘルムート・マルコはクビアトのパフォーマンスに不満を抱いていた。

「前年のクビアトは十分なパフォーマンスを見せていたし、とくに雨ではダニエル・リカルドより速い時もあった」とマルコは振り返った。

「だが2016年になると、彼は以前のようなドライバーではなくなっていた。テスト初日からブレーキについて不満を口にしていたし、我々は何かを変える必要があると感じていた」

そこで白羽の矢が立ったのが、当時トロロッソで走っていた18歳のマックス・フェルスタッペンだった。

 

 

◼️カルロス・サインツではなくフェルスタッペンを選択


当時のトロロッソでは、フェルスタッペンとカルロス・サインツがほぼ互角の評価を受けていた。

それでもマルコは、フェルスタッペンこそレッドブル昇格に相応しいと判断した。

「マックスのチームメイトだったカルロス・サインツは、我々が彼を選ばなかったことに大きく失望していた」

「だが我々にとっては非常に明確で簡単な決断だった」

その一方で、レッドブル内部では反対意見も強かったという。

「クリスチャン・ホーナーは、2016年のわずか4戦後にマックスを昇格させることに同意していなかった。彼は断固として反対していた」

 

当時のフェルスタッペンは才能こそ高く評価されていたものの、経験不足やアグレッシブなドライビングによる接触の多さから、“まだ早すぎる”との声も少なくなかった。

 

 

◼️“狂っている”と言われた決断


レッドブルの決断にはパドック内外から批判も集まった。

「多くのライバルや批評家から大きなプレッシャーを受けた。彼らは『マックスはまだ若すぎる』『危険な決断だ』と言っていた」

「彼らは我々を狂っていると思っていた。しかし我々は全員を黙らせた」

その言葉通り、フェルスタッペンは昇格初戦となったスペインGPで優勝。メルセデス勢の同士討ちを尻目に、フェラーリ勢とリカルドを抑え切り、F1史上最年少優勝記録を打ち立てた。

この勝利は、後の4連覇へと続く“フェルスタッペン時代”の始まりでもあった。

 

 

◼️カルロス・サインツは別の道へ


一方、レッドブル昇格を逃したカルロス・サインツは、その後トロロッソを離れルノーへ移籍。さらにマクラーレン、フェラーリを経て、現在はウィリアムズで走っている。

ワールドタイトル争いの機会こそ得られていないものの、複数勝利を挙げるトップドライバーへ成長した。

結果論ではあるが、2016年当時のレッドブルには「フェルスタッペンを選ぶ未来」と「サインツを選ぶ未来」の2つが存在していた。その分岐点でマルコが下した決断は、F1の勢力図そのものを変えることになった。

 

 

ヘルムート・マルコ「フェルスタッペンがF1を離れても新たなスターは現れる」

マックス・フェルスタッペンの将来的なF1離脱の可能性が再び話題となるなか、レッドブルのヘルムート・マルコは「新たなスターは現れる」と語り、冷静な姿勢を示した。

その一方でマルコは、2026年F1レギュレーションへの不満を改めて強調。ニュルブルクリンク24時間レースで“楽しそうな姿”を見せるフェルスタッペンが注目されるなか、現在のF1は「本来の姿ではなくなっている」と危機感を口にしている。

◼️ニュル24時間で“笑顔”を見せるフェルスタッペン


4度のF1ワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、今回初めて本格的にニュルブルクリンク24時間レースへ挑戦。ドイツで行われた雨の夜間GT3走行では、さっそく強烈な印象を残した。

フェルスタッペンは今季のF1新レギュレーションを繰り返し批判しており、自身の将来についても曖昧な姿勢を続けている。

 

そんななか、ニュル24時間でチームメイトを務めるダニエル・ジュンカデラは、現在のフェルスタッペンはF1以外のレースをより楽しんでいるように見えると語った。

「マックス・フェルスタッペンが楽しんでいるのは明らかだ」とジュンカデラはMundo Deportivoに語った。

「実際、写真や動画を見れば分かると思う。彼は幸せそうだし、笑顔も見せている」

「それは、彼が自分の好きな場所にいるという明確なサインだ」

ジュンカデラは、GTレースを楽しみながらもフェルスタッペンの競争心はまったく衰えていないと説明した。

「彼は非常に競争心の強い人物だし、もちろん勝つためにここへ来ている」とジュンカデラは語った。

「だから、僕にとってこのプロジェクトの一員になれるのは素晴らしいことなんだ」

 

 

◼️マルコ「現在のF1は本来の姿ではない」


一方、ヘルムート・マルコは、ドライバーやチームから批判が続いたことを受けてFIAが修正を加えた後も、2026年F1レギュレーションへの不満を隠さなかった。

「これまで起きたことでは、明らかに不十分だ」と83歳のマルコはRTLに語った。

F1は開幕からわずか3戦で電力展開ルールを修正。さらに2027年には追加変更、2030〜2031年にはV8エンジン復活を含む大規模な方向転換まで議論されている。

しかしマルコは、F1はさらに“エネルギーマネジメント依存”から離れる必要があると主張する。

「ガソリンエンジンは、再びもっとパワーを持つ必要がある」

マルコはそう語り、電動デプロイメントもさらに削減すべきだと主張した。

「純粋なレースをどこまで取り戻せるのか? それは分からない」

 

 

◼️“フェルスタッペン後”にも言及


マルコは、フェルスタッペンが将来的にF1を去れば大きな損失になることは認めた。

「マックスの離脱は、確かに大きな損失になるだろう」とマルコは語った。

「だが、スポーツとはそういうものだ」

「誰かが去れば、新しい誰かが現れてスターになる」

ただしマルコは最後に、問題は単純に“フェルスタッペンが気に入るかどうか”ではないと強調した。

「だが、問題はマックスが好きかどうかだけではない」

「問題はレースそのものだ。現在のF1は、もはや本来のキャラクターとは何の関係もなくなっている」

ローラン・メキース、レッドブルF1再建へ「最高の才能を維持」

レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるローラン・メキースは、近年続いている主要スタッフ流出について「守りに入るつもりはない」と語り、チーム再建に向けた“最優先事項”を明かした。

レッドブルF1では近年、ロブ・マーシャル、ウィル・コートニー、そして2028年からマクラーレンF1へ移籍するジャンピエロ・ランビアーゼなど、重要人物の離脱が相次いでいる。2023年以降の大規模な人材流出は、ライバルチームとの勢力図にも影響を与えてきた。

◼️レッドブルF1「最高の才能」を維持へ


スペイン『Motorsport Espana』を通じてローラン・メキースは、現在のレッドブルF1にとって最重要なのは「優秀な人材を維持し、育成し、惹きつける環境づくり」だと説明した。

「我々は常に社内の才能に最高のチャンスを与えたいと思っている。しかしチームを強化する必要があるなら、外部から人材を迎え入れることも喜んで行う」

「GP(ジャンピエロ・ランビアーゼ)の後任についてはまだ数年あるが、冗談抜きで我々は誇りに思っている」

「才能を失うことに対して守りに入るつもりはない。それは事実であり、この3〜4年ずっと起きていることだ」

そしてメキースは、現在のレッドブルF1の“トッププライオリティ”について次のように語った。

「最優先事項は、最高の才能を維持し、育成し、そしてピットレーンで最も優れた人材を引き寄せられる環境を作ることだ」

 

 

◼️内部昇格と外部補強を両立


ローラン・メキースは、レッドブルF1が内部昇格を重視しつつ、必要であればライバルチームからの補強も辞さない姿勢を強調した。

「必要であれば、ライバルチームから特定のスキルや経験を持つ人材を獲得する。我々は数週間前にもそうした」

 

「現在の新体制は非常に良いバランスになっている。ベン・ウォーターハウスの権限拡大や、レーシングブルズから加わるアンドレア・ランディなど、内部昇格と新加入がうまく混ざっている」

さらに、パワーユニット部門のベン・ウォーターハウス、シャシー部門のピエール・ワシェを高く評価し、「部署ごとに最高の才能をすでに持っている」とも語った。

◼️ホーナー退任後に変化したレッドブルF1


今回の発言が注目される背景には、クリスチャン・ホーナー退任後のチーム環境の変化がある。

記事では、ホーナー体制末期にはチームを巡る混乱や論争の影響で新規人材獲得に苦戦していたと指摘。一方で、ローラン・メキース就任後はチームの雰囲気が大きく改善し、ミルトンキーンズが再び魅力的な職場として見られ始めているという。

また、依然としてマックス・フェルスタッペンを擁している点も、レッドブルF1にとって大きな武器となっている。トップドライバーとともに働きたいと考えるエンジニアにとって、フェルスタッペンの存在は今なお強力な求心力となっている。

近年の大量離脱によって空いた予算枠を、新たな優秀人材の獲得に振り向けられる可能性もあり、ライバルチームにとっては警戒すべき状況になりつつある。

 

 

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