新生活、新しい街、新しい職場、新しい人間関係

そして忘れてはいけないのが、「新しい寝室」である。

だが人はなぜか、寝室だけは妙に無防備だ。

おしゃれな間接照明。

巨大な観葉植物。天井ギリギリの本棚。

そして頭上には「絶対落ちない」と信じたい額縁。
しかし地震大国・日本において、

“絶対”ほど危険な言葉はない。

夜中3時。突然の緊急地震速報。
スマホ「地震です!地震です!」
人間「いや今それどころじゃない!」

その瞬間、

本棚から『人生を変える片づけ術』が顔面に落下。
間接照明は華麗に転倒。
観葉植物はなぜかベッドへダイブ。
もはや癒やし空間ではない。

ジャングルサバイバルである。

実は防災の世界では、

「寝室を家で一番安全な場所にせよ」は超基本。


なぜなら人は人生の約3分の1を寝て過ごす。

しかも一番無防備。

寝ぼけて逃げるのは、

酔っぱらいが平均台を渡るくらい難しい。

まず大事なのは、「頭の上に何も置かない」。
これだけで生存率はかなり変わる。
特に重たい本棚。

あれは知識の塊ではなく、

地震時には“木製の凶器”になる。

次に家具固定。
「うちは大丈夫っしょ」は、

防災界では死亡フラグである。
L字金具をつけるだけで安心感が違う。

もはや家具界のシートベルトだ。

さらに枕元には、

スリッパ・懐中電灯・スマホ充電器。
地震後の床にはガラス片が散乱することもある。
つまり寝起き一歩目が

“足ツボ地獄”になる可能性があるのだ。

そして最後に重要なのが、「逃げ道確保」。
寝室のドア前に段ボール山積みは危険。
災害時、人類最大の敵は

“あとで片づけようと思っていた荷物”だったりする。

新生活は、部屋づくりが楽しい。
だが本当にカッコいい部屋とは、

“映える部屋”ではない。
深夜3時に震度6が来ても、

「よし、生き残れる」と思える部屋である。

ではまた