昔はよく少林流範士が設けた酒席に呼ばれました。


「範士は定期的にお酒を振る舞われますが、何か理由でも?」と聞く私に「酒に酔ってくると本音が出るものなんだよ。シラフのときは立派な態度を取るくせに酔っ払うとだね、ハハハ。世間にもいるだろう?酔っ払って豹変する者が。弟子の中にもいるんだよ」と耳打ち。

「本性を現すということですか?」

「そのとおり!酔ったときに本音が出る。本性を現すんだ。私の悪口まで言ってるんだよ、近くに私がいるというのに、ハハハ。君はいつも酒を飲まんから本性が読めんなぁ。みんなのように飲みなさい」

私は梅酒をコップ1杯、飲み終えないうちにフラフラになってしまいます」

「そうだった。ほとんど酒が飲めんかったね、君は」

「それに」

「それに?」

「酔うと隙だらけになってしまうでしょうから」

少量の梅酒は体に良いといわれています。
せめて梅酒ぐらいはと飲むようになったのですが、昔も今もストレートならコップ1杯が限界。
それ以上飲むと顔が火照ってフラフラになります。
もしもこんなときに争い事に巻き込まれでもしたら……頭をよぎります。