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「ドント・クライ・ナウ」

リンダ・ロンシュタットのアルバムって基本的にカバー主体ですから、
その選曲がアルバムの出来不出来の大きなポイントになるわけで、
そういった点ではリビー・タイタスやボニー・レイットで有名な②、
イーグルスの④、ランディ・ニューマンの⑥、リック・ロバーツ作の⑦、
そしてニール・ヤングの⑩と、有名曲揃いですから
悪くないわけがないですよね。

アルバム的には前記した5曲や、
当時恋仲(?)だったJ.D.サウザー作の①⑤といったスローやバラード中心の穏やかなトーンで、
これ以前のアルバム同様にカントリーフレーバー漂う心地良いサウンド。
全体的に素直で素朴なアレンジのものが多く少々一本調子な感がないわけではないですが、
ワンダ・ジャクソンのカントリーチューン③や、
これまたJ.D作で彼のファーストアルバムに収録されていた⑧といったロックンロールナンバーも
良いアクセントになっているし、
スタックスのソウルシンガー、ウィリアム・ベルのゴスペルライクなバラード⑨などの新機軸もあって
魅力的な盤になっております。 

それにしてもリンダって歌上手いですよね。
ロックやポップス、カントリーにこだわらない音楽的志向の広さと
良曲を見極める感性の強さを感じるとともに、
そのどれをも自分のモノにしてしまう歌唱力は素晴らしいの一言。
その辺が80年代以降の脱ロック/ポップスへともつながるんでしょうね。
個人的にはカントリーに身を包まれたちょっと田舎臭いこの頃が一番好きですね。

今回のこの紙ジャケ、作りも丁寧だし、
リマスターも飛躍的に音質向上しておりますし、ナイスなリイシューじゃないでしょうか。

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