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”ヒー・アンド・シー”

ウィントン・マルサリスが新作『ヒー・アンド・シー』を発表しました。
1961年にアメリカ・ニューオリンズに生まれたマルサリスは、
1980年以降のジャズ界で最も重要な人物とされるトランペット・プレイヤーです。
日本でも最近2006年にiPod+iTunesのCMに登場(SPARKSを使用)した話題のアーティストです。

1980年代初頭に、ジャズで最も有名なグループであろう
アート・ブレイキーが率いる「ジャズ・メッセンジャーズ」の一員となり、
鮮烈なデビューを果たしたウィントン・マルサリス。
自らのグループでは1983年から1985年に「連続」してグラミー賞を受賞、
なんと、合計9冠に輝いています。
現在はニューヨークのリンカーン・センターを本拠に、
ジャズの演奏や教育、放送を行なう「JAZZ AT LINCOLN CENTER」の
芸術監督という要職にも就いているという、もう殆ど”巨匠”とも呼べる人です。

新作『ヒー・アンド・シー』は、ブルー・ノート70周年アニバーサリーの一環として
リリースされるブルーノートでの通算5作目のオリジナル・アルバムです。
ジャズ評論家の小川隆夫氏によれば日本盤のライナーノーツに
「こんなに奥が深く、ジャズが持つさまざまな魅力を網羅している音楽が
作れる人はめったにいない」と、最大の賛辞を与えています。

なお、曲間には各曲に込められた想いを告げる、自身による語りが収録されています。
その「語り」の効用ですが・・
1曲ごとの輪郭を強めてアルバムの物語性を高める効果を持っています。
変な例えになりますが、お寿司を食べる時、間にガリを食べることで、
一品ごとの味わいがハッキリとするような感じとでも言えば良いのかな??
今迄にありそうで無かった試みですね。

とにかく「音楽の雰囲気」が素晴らしい作品です。
ブルースをベースに”男女の仲”をテーマに据えたこの作品は、
多くの音楽ファンにアピールする事間違いなしの1枚です。

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