大型台風が今年は多く、都内は大混乱となりました。
全く想定していなかった場所まで浸水し、今後の見通しも立たないという状況におかれている方もいらっしゃるでしょう。
被災された方が一刻も早く元の生活に戻れますよう願っております。
JRが計画運休し、出勤や登校ができなかった方、学校が休校になった方もいらっしゃったでしょう。
しかし、保育園は基本的に閉まっていなかったのではないでしょうか。
■ICT化で一斉臨時休園送信
これまでになかったほどの災害が来るとうたわれ、JRも計画運休、デパート各社も臨時休業に見舞われました。
基本的に閉まらない保育園ですが、自治体の判断によっては臨時休園となったところもあるでしょう。
そういった時に使えるのが保育システムのメール一斉送信。
緊急事態に一軒一軒電話してられないですからね。保育士はもちろん、保護者様の負担軽減になります。
しかし、やはりほとんどの保育園は閉まっていませんでした。
■臨時休園の規定がない
学校も幼稚園も認定こども園も休校・休園になるくらいの台風がきているのに、保育園が閉まらない理由。
それは法律がないから。
学校や幼稚園・認定こども園は、学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第63条又は学校保健安全法第20条の規定に基づき、臨時に「授業を行わないことができる」又は「学校の全部又は一部の休業を行うことができる」とされているので休校・休園にできるのです。
それに対して保育園は臨時休園に関する法律や政令が存在しません。
■自治体の采配
法律や政令が存在しないため自治体に任される判断ですが、基本的に「保育園は閉めるな」が自治体の考え方です。
大型台風が来ても保育士さんは早朝に出勤します。
普段のルートで通勤ができるかも難しいですし、突風で何かが飛んできて怪我をしてしまうかもしれません。
この非合理な状況を保育園・保育士は受け入れなければ行けないのです。
学校も幼稚園も認定こども園も臨時休園できるのに、保育園が何があっても開けという状況はおかしくないでしょうか。
■社会的な環境整備を
子どもたちの笑顔を守るには、保育士が安全な環境で笑って働ける事が大切なのでは無いでしょうか。
命を育て守る過酷な仕事である保育士が働き方や働く環境についてまで社会的にないがしろにされている現状。
国や自治体をあげて待機児童をなくしていこうと動くのであれば、こういった保育士の社会的環境整備にまずは取り組んでいただきたいものです。