また久しぶりの更新です。
実は仕事などの都合で将棋も対局数が減っていました。
そんなこともあって、使う中でもやや使用率が低い変化も少し忘れ気味です。
成績の方もそれに近いところがあって、やや低いところで安定してしまっています。
ただ一時の不調からは脱していると思えるくらいには、盤面を広く見ることができています。
これだけが現在の救いですね。
そして本題。
81dojoでの対局ですが、先手番を持つと八割方二手目△8四歩とされます。
これは以前の私が苦手にしていたオープニングですね。
これによって石田流が指せない状況が増えています。
それでも四間飛車穴熊のおかげで、かなり苦手意識もなく戦えていますが、得意な武器を出させてくれないというのは少し大変ではありますね。
81では同時時間帯のログイン人数600~800人程度が平均値です。
その中で三段から五段までとなると、100人程度でしょうか。
将棋ウォーズや将棋倶楽部24と比較するとかなり少ないですね。
ログインする時間帯で区切れば、さらに絞り込まれていきます。
そうなると、リーグ戦さながらに顔見知り相手へのメタが回っていきます。
また、藤井三冠や渡辺名人など、名だたるトッププロが公式戦で二手目△8四歩を選択していることも大きな要因でしょう。
81dojo内で、石田流使いが増えているのもありますし、二手目△8四歩のメリットは大いにあるでしょう。
昔の私のように石田流に苦手意識を抱いている人にとっては、現在のように矢倉や角換わりが主流のプロ棋界からデータ収集しやすく、苦手な形に進みづらいとあって、追い風のように思えます。
また四間飛車穴熊へのメタとして、急戦や左美濃系を指されることが半数以上を占めるようになってきています。
戦法が根付いてきたというのもあって、数か月前には見なかったエルモ急戦もよく指されますね。
以前は相穴熊が六割以上を占めていたことと比較するとかなり大きな変化です。
とはいえ、一般的な居飛車党と振り飛車党を比較するとき、研究しやすいのは明らかに振り飛車党です。
目が慣れるという表現の通り、対局数を増やすことでメタの先に踏み込んで優位を得やすいのは振り飛車の強みですね。
以前、渡辺名人が上位陣との対戦が続くと対振り飛車の定跡を忘れることがあるといった旨の発言をしていたのですが、正しくメタの話なのだと思います。
そしてプロでメタの話といえば、私は加藤一二三九段を思い出します。
加藤九段は棒銀を主力としながら、長く活躍された棋士です。
晩年は勝率を落としていましたが、加藤九段=棒銀とメタを張り巡らされた中で棒銀で四割近く勝つというのは驚異的です。
なにせ1~2週間を費やして相手は加藤対策として棒銀に注力してくるのですから。
七十歳近くでなお、棒銀の新手を繰り出していたのは、狂気じみた才覚もあってのことでしょう。
そんなこともあって、棒銀と心中し、包囲網の中で結果を残した加藤一二三九段には特別な思いがあります。
もっとも私が好んで並べていたのは、加藤九段のライバルに当たる米長邦雄永世棋聖なのですが(笑)