道に | 笑子の日々笑進

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徒然なるままに。

おじいさんが倒れていた朝

もう3日前か

いつもの朝のはずだったけど

いつもの道に、倒れたおじいさん

周りには手押し車と、そこから散乱した野菜達

おじいさんは顔面も腕も首も真っ青でガタガタと震えている

ただごとじゃない!って思っだけど

すぐ近くに、仁王立ちしているおじさん

え?なにこれ?

と思ったけど、おじいさんが優先

すぐに仁王立ちのおじさんに救急車は呼んだか確認

仁王立ちのおじさん曰く

「さっき通りかかったおばちゃんが電話したんだと思う。だからここにいる」と

とりあえず重複していたとしても通報

おじいさんに外傷は見当たらないが…散乱した野菜たちと震え具合から不安になり、いつからこうしてるかわかる?と聞くと、おじいさん本人から「昨夜から」との答え…


確かにまだスーパーは開店前だし

だとしたら夜中ここにこうしていたの!?と


いつも通る道だけど

前日は別の用事があって別ルートで行き帰りしていた私…

あぁ!昨日回り道していたら気付けていたかもしれないのに!と思いつつ救急車を待つ

仁王立ちのおじさんも、どうやら朝のウォーキング途中だったようで

私の様子を見て、俺が引き継いで待つからおねーちゃん行っていいよと言ってくれ…後ろ髪引かれつつその場をあとに。


家の近くだったから念の為旦那さんに救急車の音しなかったらもっかい通報してと連絡。

無事に救急車はすぐ到着したと連絡あり

だけどそれからあとは何もわからない


スーパーで元気に手押し車を押すおじいさんに早く会いたいと思うばかり


その道は、割と大きな通りなんだけど

夜中誰にも声をかけてもらえずに震えていたかと思うと

もうなんか苦しくなる


断片と言われたらそれまでだけど

それが、今の日本なのだと

夢夢しい舞台の広告を眺めながら

朝から妙に複雑な心だった