6月 4歳の息子と世田谷公園にて
私「たっくんこれ見て!何やと思う?」
息子(しばらくじっと見て)「わからーん。」
私「これ、木の根っこ。この大きい木の根っこやよ。なんか、根っこも木みたいやね。
こんなに根っこがしっかりはってるから、この木はこんなに大きくてもしっかり立ってられるんよ。」
子「ふーん・・・。」しばらく不思議そうに見ている。
私「この根っこが地面のお水をチューっと吸って、なんとあそこの葉っぱまで届けてるねんて。
根っこってすごいよねぇ!」
子「根っこってすごいんやねえ!」
私「人間にもね、実は根っこが生えてるねんでー。
でも人間の根っこはなかなか目には見えない所にあるんやけどね。」
子「えー!なんじゃ、そりゃ。」
私「人間も根っこがしっかりしてると強くて倒れないんよ。
パパの根っこはね、すっごいしっかりしてるねんで。
だからあんなに強くてやさしいねんで。
たっくんパパの根っこ見える?」
子(パパをジロジロ見て)「うーん、見えない・・。」
私「たっくんもいっぱい遊んで、いっぱい食べて、根っこいっぱい生やしてね。」
子「パパー!ほら、木の根っこだよー!すごいねぇ、根っこって!」
7月
2週間後、また世田谷公園に行った。
同じ木のそばを通った時、息子がおもむろにTシャツをまくりあげて、
まじめな顔でおへそのまわりをモミモミしている。
夫「たっくん、どうしたん」
子「あるある、たっくんの根っこ、いっぱい生えてきてるわー。」
得意気にクスクス笑っている。見えないところというのをお腹の中と思ったらしい。
もう一度根っこに近づいてしゃがんでみると、小さな新芽がポツポツとあちこちから顔を出している。
私「たっくん見て!」
子「あ、これ赤ちゃん?ママ、これ葉っぱの赤ちゃん?かわいいねぇ、小さいねぇ。
小さいのにもう緑色やね。あ、あっちも、あっちも、いっぱいある。」
私「こんな小さい芽がいつかこの木みたいに大きくなるのかな。」
子「なったらいいね。根っこあるでー。がんばってー!」カモパン
