国会議員とは何ぞや?

この問いに明快かつ理性的に回答できるかどうかは重要ではないのです。
それより、「国会議員になってあなたは何をするのか?」という意味での「何ぞや?」です。

三権分立がどうこうでもない。
公僕としての意識云々でもない。
天下国家の話でもない。
もっと単純な話です。

かつて、地方から出てくる国会議員の使命はただ一つ、「出身地への利権誘導」でした。

その源流は江戸時代の幕藩体制にあります。
日本国はひとつの国であると同時に、何十もの国の集合体だったわけです。
前田家とか細川家とか上杉家とか島津家とか、そういう「地方」が「国」を構成していた。
ですから「地方」から出てくる国会議員は、「国」に対して生まれ故郷の「地方」への利権を
欲し、それでかつての領民の安穏を手に入れようとしたのです。
つまり初期において、彼らの「利権誘導」はその土地に住む者にとって必要だったわけです。
今のように、「地方への利権誘導=悪」という単純な統合ではなかったのです。
天下国家を語ることのできる余裕のある政治家はわずかだったのです。
それは正すべき点でしたが、恥じるものではない。
だから今も、小選挙区制度が残っている。

しかし時代は流れ、この「利益誘導」が私利私欲に染まり始めたのです。
仲のいい地元の業者へ金を持ってくるための意味不明な箱モノ大量建築。
損益度外視のテーマパークに、マーケティングを無視したイベントの数々。
福利厚生施設でさえ、目的は本来の「福利厚生」ではなく「建築による金儲け」という「利権
誘導」に摩り替わっていったのです。
その結果が既得権集団の横暴、そしてその反動の政権交代だったわけです。

その政権交代も、看板はご立派でしたが、中身は単なる「利権の付替え」だけでした。
結果、このていたらくですね。

皆さんはもうわかっておられる。
「利権誘導」をこの時代でまだ画策する古いゴミ虫を駆逐しなければならないことを。

そして同時に知らなくてはならない。
その「利権誘導」を無意識のうちに後押しいているのが我々だということを。

地元から国会議員が出て、偉くなった。
「地元の産業を活性化させるためのイベントを開催してくれないかなあ」
「国家プロジェクトや工場誘致を地元に優先してくれないかな」
その素朴な願い。
それこそが、「利権誘導」という「税金狙いの金儲け」なのです。

天下国家の視線があるのなら、「そのイベントが必要とするなら、どこで開催するのが国民
全体の利益になるのか」という目で判断しなければならない。
ところが「利権誘導」の目で見る議員ばかりだから、「あのイベントを地元に持って帰るには
どうしたらいいか」という発想で考える。

そこには既に、天下国家はない。国民はない。
あるのは地元で自分に投票をしてくれる人への「利権誘導」だけ。
みんなが喜んでくれるから。
次の選挙でも投票してくれるから。

このような天下国家が見えない、というより、地元だけが「日本国」であり、地元の選挙民
だけが「日本国民」であるかのように振舞う国会議員。
岩手にもおりますけれど。
そういう人間に投票しますか?
地元さえよければいいという方はお好きにどうぞ。それもあなたの権利でしょうから。
しかしそれは、「悪」でしかない。
その行為のどこにも正義はない。
だから私は、下衆ではあるけれど、そういう「利権誘導」タイプに投票はしたくない。

そこでタイトル。
地元への「利権誘導」目線でしか物が見えない国会議員を簡単に見分ける方法。

自身のブログに「地元での盆踊りに参加しました」と楽しそうに報告書いているか否か。

盆踊りくらい参加すればよろしい。
それを写真を何枚も貼り付けて地元目線を恥ずかしげもなく報告しているから馬鹿なのです。
一行、サラっと書けばいい。
まだ、地元のボランティア活動を推進していると書いている方がマシ。
「利権誘導」の精神的象徴であり、形而上から形而下へと噴出するその姿が「地元の盆踊り」
重視行動なのです。

あなたが「国会議員とは何ぞや」という問いを心に持ち、今は地元への「利権誘導」ではなく
天下国家を見据えなくてはいけないというお考えなら、「ブログに盆踊りの写真を載せている
やつ」に投票してはいけない。

絶対に!

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