またおかしな制度が出来そうだぞと、心配な私です。
「課税停止制度」。あの、ガソリンの暫定税率の問題です。
ガソリンの小売価格が3~4カ月程度、1リットル160円を上回って推移した場合に約25円を減税し、その後
同期間、価格が130円を下回って推移すれば、税水準を元に戻す。
だそうです。
どう思いますか?
なんか変ですよね。
あなたがガソリンスタンドを経営し、何とか儲けようとしていると想定してみてください。
まず世界を狭くし、ある地域だけで考えて見ましょう。
現在は、周辺のライバル店をこっそりと回り、価格設定を練り、他店より少しでも安くできるようなら下げて
客を奪う、そんなことをしております。
でも、160円を超えていると、営業努力しなくても、国が価格を下げてくれる。
3~4ヶ月ほど売り上げダウンを我慢すれば、あっという間に価格が落ちて売り上げが戻ります。
今度は、130円を下回らないように維持すれば、ずっと国が価格を安くしてくれます。
税水準を元に戻してなるものか!
こういう行動をガソリンスタンドがグルになって行うと、カルテルですから独占禁止法違反です。
でも、国が160円と130円という「カルテル価格の提示」をしてくれているのですから、相談なしで価格の
落としどころがわかりますよね。
こうなると、国は税金収入の減です。大幅に。
そうなると、増税するしかないでしょう。
環境税にしろ、消費税にしろ、増税が来ます。これは間違いない。
先ほどは狭い世界で考えましたから、日本全土で考えれば、基準となる小売価格の算出方法等からも
こう単純にはいかないでしょう。
しかし、原則はこうなるのが見えていますね。
自由競争市場の崩壊を国が先導する。
これが笑い話で済むことを祈っております。