西野監督は思った。

(会長はスポンサーの「本田を選べ」という圧力に屈し、ハリルを解任するつもりだ。このままでは日本代表はダメになる。だったら―)

先日行われた日本代表対パラグアイ代表の一戦。

日本は4-2で見事な勝利を収めた。

ここまでの低調が嘘のように躍動し、逆転勝利を果たしたのは素晴らしいの一言だ。

その最大の要因が、本田圭佑を外し、かわりにトップ下に香川真司をいれたことだろう。

俺自身、ここ最近の世論と同じく本田圭佑不要派だったので、やっとスタメンから外してくれたかと安堵した。

そして、おもしろいほど機能した。

そこでふと思ったのだが、

「この一連の流れが西野監督の策略だったら面白いな」

つまり、西野監督自身も本田を外したがっていた。いや、もっと言えばハリル解任には反対だった。

しかし、サッカー協会全体では、スポンサーの要望により、ハリル解任に傾いていた。
そして、自分にはそれを覆す力もない。

そこで西野監督は一計を案じた。

(後任監督に自分が立候補しよう。後任のあてがない今なら簡単になれるだろう。そしてスポンサーが要求している選手を入れ、残りは自分の、何よりハリルの構想の中心選手を入れよう。
そして、残った試合のうち2戦を本田を使ってひどく負けてみせ、本田外しの世論を盛り上げた後に、3戦目に「テスト」の名目で外して勝利する。
世論の声と、有無を言わせぬ結果を出せば、スポンサーも納得せざるをえまい)

こんな策略があったのではないだろうか?

すごいぞ!西野監督!

まあ、冗談だが。

ただ、俺はそこまで情報を追ってきたわけではないが、その少ない情報をまとめる限りだと、パラグアイ戦はハリルの思い描いていたサッカーをやろうとしていたのではないだろうか?

激しい守備で、ボールを奪ったら素早く縦に速いパスをつなぐ。

ワールドカップもこのメンバーと戦術で行ったのなら、「ハリル解任とは何だったのか」という声が上がるだろう。

だが、それこそが西野監督の狙いかもしれない。

彼の立場でできる限りのハリルへの賛辞と謝意なのかもしれない。

まあこの想像の前提は、ワールドカップにこのメンバーと戦術で臨むことだ。

これは実際どうなるかわからない。

何はともあれ、ワールドカップはもう開幕する。

日本代表戦を楽しみにしてくれたことに感謝しよう。

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