あなたは「甘口カレー」という言葉に納得できる人だろうか、それとも出来ない人だろうか?

以前、お笑い芸人の松本人志が「甘口カレーというのはおかしい」と言っていた。
それというのも「カレーには辛いという意味が含まれている」ということらしい。

相方の浜田雅功に「それはお前の意見やん」と突っ込まれたときに「意見じゃない!」と反論していたので、おそらく彼はそれを事実だと思っているのだろう。

だが、それはまちがいだ。

「甘い」「辛い」というのは相対評価だ。

何が甘くて、何が辛いかは基準によって決まる。

世の中にあるカレー以外の食べ物を基準にすれば、確かにカレーはどんな味付けでも辛い方の食べ物だろう。

だが、市販されているカレーを見ると、「甘口」「中辛」「辛口」という分類にされている。

それを見ると、おそらくメーカーは「中辛」を基準としていると推測できる。

つまり、「甘口カレー」というのは「中辛」を基準にしたときに「甘い」と言っていて、松本人志は「世の中の食べ物」を基準に言っている。

この食い違いが、松本人志の言う言い分のおかしさだ。松本個人が「カレーは甘口であっても辛い!」と勝手に思う分には構わないが、それは事実ではないし、それだけが正しい見方というわけでもない。

詳しく説明すると、「辛さ」と「甘さ」を数値で表してみる。プラスの数値なら「辛い」マイナスの数値なら「甘い」とする。
そして、「白いごはん」を基準とする。つまり0である。

この基準で言うと、
辛口カレー「5」
中辛カレー「4」
甘口カレー「3」
白いごはん「0」
葛餅「-2」
オレンジジュース「-3」
ケーキ「-5」


俺の感覚ではだいたいこんな感じ。

これを「中辛カレー」を基準に変えてみる。

つまり「中辛カレー」を「0」にする。他の料理もそれに合わせて点数を変えてみると以下の通りになる。

辛口カレー「1」
中辛カレー「0」
甘口カレー「-1」
白いごはん「-4」
葛餅「-6」
オレンジジュース「-7」
ケーキ「-9」


「辛口カレー」は「すごく辛い」ぐらいなのが「やや辛い」ぐらいになるし、「甘口カレー」は「やや甘い」ぐらい。

「白いごはん」は「甘い」と言って差し支えないし、「ほんのり甘い」程度の「葛餅」が「めっちゃ甘い」お菓子になる。
「オレンジジュース」は「死ぬほど甘い」、「ケーキ」に至っては「この世のものとは思えないほど甘い」になるだろう。

こんな感じで、基準によって「何が甘くて何が辛いか」は大きく変わる。

そして、最も大事なことは

このような基準の変更は、やってもいいことだ

ということだ。

下のバナーを1クリックお願いします。
にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村