心の再現性 | 和して同ぜず

和して同ぜず

頭の中の整理、アウトプットの場として利用さしていただいています。書籍の解釈にはネタバレを含みます。

震災時仙台にいた僕にとって、原発に話題を持ってかれた地震被災者の気持ちはよく理解できる。
僕たちはもうトップニュースじゃないんだと。
仙台市役所に流れる、
枝野官房長官の原発に関する記者会見が溶けた水銀みたいにしつこく残る。
あのときの違和感が忘れられない。
地震発生1、2日後のことだった。
仙台から津波被害があった多賀城方面へ行った。
興味本位といえばそれまで。
ただ、自分のこの目に刻んでおきたかったのだ。
体が頭に先行した。
大丈夫。
階段でこけた、杖をもった老人に「すぐに」寄り添うことはできないけれど。
まだ人間として生きてはいる。
自転車で1時間
国道を走った。
突然だった。
景色が一変した。
海岸線のほうでは黒い煙が上がり、空を覆った。
レスキュー隊が僕らがいるところから担架を持ち、煙へ向かった。