水頭症と診断され、ブリーダー放棄されてしまったポメプーくん。



水頭症とネットで検索すると、「脳脊髄液が異常に溜まり、脳室を拡張させる病気」と出てきます。

難しいですがつまるところ、脳は水を張ったボウルの中の豆腐のように、脳脊髄液というお水によって衝撃から守られています。

このお水が多すぎることで、脳や脊髄を圧迫して様々な障害を引き起こしてしまう、という病気です。

軽度なものから重度なものまで様々ですが、重度だとこの子のように頭が大きかったり、内側からの圧力で目が飛び出ていたりします。



特に今日のような天気の悪い日、低気圧になると脳脊髄液はさらに拡張します。

てんかん発作や異常行動、食欲低下、嘔吐、、などをより引き起こしやすくなるのです。


肉球レンジャーではこういった、水頭症やてんかん持ちの子たちを積極的にレスキューしています。

ですが、やはり里親を希望してくださる方は少なく、肉球レンジャーが最後のおうちになる子もたくさんいます。

この子の場合は幸い、今のところてんかん発作もなく、自分でごはんを食べてくれるし、日々の投薬によりなんとか良い状態を維持できています。



頑張ってくれてありがとうね☺️


しかし、障害のないワンちゃんのように室内フリー生活はできません。

転倒や落下は高さのある場所でなくても、即死です。

脳や脊髄の圧迫で運動神経の伝達が悪いうえに、頭が重いので歩行時のバランスがとれません。

壁にも頭からぶつかってしまいます。


当たり前ですが、

本当に残念ながら、私たちは犬と言葉を使ったコミュニケーションがとれません。


それでもごはんをもりもり食べてくれる。

声に反応してくれる。

他にも些細な行動や、鳴き声。


それが、

命の声が「生きたい。」

と言っているように、私には聞こえます。


生まれてきてくれてありがとうね。

一歩一歩、ゆっくりでいいよ。

一緒に歩いていこう。