25年以上前、私が看護師1年目だった頃![]()
まだナースキャップがあった時代で、スカートには白いストッキングを履いていました。
白いストッキングは、すぐに伝線してしまうので、100足入りの激安ストッキングを買っていたことを覚えています
今思えば、そんな時代から私は看護師を始めました…
看護学校の付属病院だったため、卒業後はそのまま付属病院へ就職する人がほとんどでした
それぞれの病棟に配属されていく中で、同じ病棟に同期がいることは、とても心強いことでした
愚痴りあえる同期がいる事はそれだけで、少し安心できたのだと思います
入職して数か月…
夏になる前くらいには、夜勤にも入り始めていました…
夜勤では、日勤よりも多くの患者さんを受け持つことになります
日勤から慣れていくために、最初は少ない人数から始まり、少しずつ受け持つ患者さんを増やしていく…
新人看護師にとっては、それが一つの成長の目安でもありました
でも、私はなかなか上手くできませんでした
時間配分がうまくできない…
一つのことに時間がかかる…
周りの同期が少しずつできるようになっていくのに、自分だけが取り残されているような気がしていました
ある時、先輩から、
「同期の子たちはもう1部屋受け持ってもらえるけど、あなたはまだ全員は無理ね」
と言われました。
もちろん、看護師としての安全を考えた上での判断だったのだと思います
でも、当時の私は、その言葉を素直に受け止めることができませんでした。
「自分は仕事ができないんだ」
そう思ってしまいました。
悔しくて情けない気持ちになりました
同期と比べられることも嫌でした
そして、嫌味のように感じる言葉を言われるたびに傷つきました
人に見られないところで、何度も泣きました
覚えなければいけないこと、できるようにならなければいけないこともたくさんあり、患者さんのことを考えながら、自分のことで精一杯でした
先輩の機嫌に振り回されることもあるし理不尽だと思うこともある
できない自分が悔しくて、自信をなくす
でも、できるようになりたい
そんな気持ちの繰り返しでした
気持ちがジェットコースターのように揺れ動く毎日でした
そして、25年以上経った今でも、あの頃の言葉が心のどこかに残っています
「仕事が遅いと思われたくない」
「できないと思われたくない」
「人より先に気づかなければ」
「役に立たなければ」
そんな気持ちの深い所には、もしかすると新人時代の経験があるのかもしれません
あの頃は、ただ「仕事ができる看護師になりたい」と思っていました。
新人の頃の私は、仕事ができなかったのではなく、
まだ、できるようになっていなかっただけ
看護師として初めて経験することばかりなのだから、慎重になり時間がかりました
分からないことを一つずつ覚え、できなかったことを一つずつできるようにしてきました
それは「仕事が遅い」のではなく、成長の途中だったのだと思います
25年以上看護師を続けてきた今だからこそ、
「あなたは、できなかったんじゃない。」
「まだ、できるようになっていなかっただけ。」
「そんなに自分を責めなくていい。」
今の私は、あの頃の自分にそう言ってあげたいと思います
新人時代に傷ついた言葉は、長い年月が経っても心に残ることがあります
新人が時間がかかっている時、
「なんでこんなこともできないの?」
ではなく、
「どこで時間がかかっているんだろう?」
と考えられる看護師でいたい。
そして、できないことだけを見るのではなく、昨日よりできるようになったことにも気づいてあげたい。
25年以上前の新人時代…
あの頃は、ただ必死でした
でも今振り返ると、あの経験も含めて、今の私をつくっているのだと思います
でも、その一日一日を積み重ねた先に、今の自分がいます
だから私は、あの頃の自分を
「仕事ができなかった新人」
ではなく、
「不器用でも、必死に看護師になろうとしていた新人」
として、今は見てあげたいと思います