気がつけば、5月も半ばとなりますね
どうもお天気の方がスッキリしないのは、梅雨が近いということなのでしょうか
明日からの暦の「七十二候」では、
「竹笋生( | たけのこしょうず)」となります |
意味は、「竹の子」が生えてくる時期ということですね
皆さまの体調は、いかがでしょうか?
(筆者撮影)
さて、JTKクリニックでは「オンライン診療」などによる「ダイエット外来」を行っているわけですが・・・
ちょっと、難しいなあ〜と思っているのが、「食事療法」なのですね
そこで、今回は「食事療法」の基本的な考え方をご紹介してみたいと思います
まず、基本的な考え方は、次のようなものになります
(図はお借りしました)
当然のことですが・・・「太る・痩せる」のメカニズムは、簡単に言えば・・・「エネルギー摂取量(in)」と「活動エネルギー量(out)」の、エネルギー収支バランスをもとに考えることができますね
食べたエネルギー量よりも動いて消費したエネルギー量の方が多ければ痩せていきますし、食べるばかりで活動量が少なければ太りやすくなります
こんなに「エネルギー消費 = カロリー消費」をするのは、
難しいなあ〜と思う方もいらっしゃるかもしれません
しかし、このカロリーの中には、寝ているだけでもエネルギーが消費される「エネルギー量」があるのですね
この最低限のエネルギー量は「基礎代謝量」と呼ばれています
いくら食事療法を頑張っていくとしても
この「基礎代謝量にあたるカロリー」は、補給しなければならないのですね
寝ている時間も、心臓を動かしたり、呼吸のために筋肉を動かしたりし、さらに脳を働かせるために栄養が使われているからです
生命活動の維持に必要な「エネルギー」=「カロリー」は
すべて食品から摂取しているのですね
この「基礎代謝量」が、どのぐらいかといいますと・・・
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に記載されている基礎代謝量は、以下のように記されています。
18~29歳 男性 1,520kcal
18~29歳 女性 1,110kcal
30~40代 男性 1,530kcal
30~40代 女性 1,150kcal
50~60代 男性 1,400kcal
50~60代 女性 1,100kcal
70代~ 男性 1,290kcal
70代~ 女性 1,020kcal
これらのことを考慮して、どの程度のカロリー摂取をしてよいのか?
・・・といいますと次のような計算式があります
(図はお借りしました)
この身体活動量は、「エネルギー係数」と呼ばれているのですが、私が食事指導をするときには・・・
軽い労作(大部分が座位の静的活動) | 25 (kcal/kg目標体重) |
普通の労作(通勤・家事、軽い運動を含む) | 30(kcal/kg目標体重) |
重い労作(力仕事、活発な運動習慣) | 35(kcal/kg目標体重) |
この「エネルギー係数」は、糖尿病の治療のひとつである「食事療法」でも用いられるものなのですね
<ブログ後記>5月17日
今回は、痩せるために食事として、摂取カロリーをどの程度まで制限すればよいのか?・・・というお話をさせて頂きました。
「基礎代謝にあたるカロリーの量(基礎代謝量)」は、本文内に示したとおりに加齢とともに低下していくわけです。
しかしながら、基礎代謝を上げることも、不可能というわけではありません。
これは、身体の筋肉量を増やすことで、安静時や何もしていない時でも消費されるカロリーの量を増やすことができるのですね。
ポイントは、大きな筋肉を鍛える(きたえる)こととなります。
大きな筋肉とは、「大胸筋」や「広背筋」、「大腿筋」となるそうです。
「ハリス・ベネディクト方程式(改良版)」というを使って、「基礎代謝量」を計算することもできますね。
- 男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
- 女性: 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593
となります。
ダイエットを成功させるためには、「摂取カロリー」と「消費カロリー」のバランスをコントロールすることがとても重要となるわけですが・・・
「消費カロリー」まで考えて、食事としての「摂取カロリー」を増やしていくのは、賢明な方法とは言えないかもしれません。
なぜかというと・・運動で「カロリー消費」というのは、なかなか、難しいからですね。
これも次のような計算式があります。
消費カロリー(kcal) = メッツ ×体重kg ×運動時間 × 1.05
「メッツ値」は運動によるエネルギー消費量が、安静時の何倍にあたるかを示す値となります。
例をあげますと・・歩行運動(平地75〜85m/分)は、3.5メッツに当たります。
体重 60Kgのヒトが、30分間、歩行運動をしたとします。
ちょうど、散歩するぐらいのスピードですね。
この時に消費したカロリーを計算しますと・・・110 kcalに過ぎないことがわかります。
一方、食事のカロリーは、次のようになります。
(図は、お借りしました)
では、仮に「チャーシュー麺 559Kcal(キロカロリー)」を食べたとします
「あとで運動するから・・・」と思いながら・・・
それで、そのカロリーを消費するために、どれくらいの時間の歩行
(ウォーキング)運動をしなければいけないのでしょうか?
スピードは、分速67m(3メッツ)とします。ちょっと、ゆっくりでしょうか。
体重は、60Kgとしてみます。180分(3時間)歩き続けるとします。
これで、12Kmとなりますね
さて、この時の消費カロリーは、どれぐらいになると思いますか?
答えは・・・567Kcalとなりますので、チャーシュー麺のカロリー
をわずかに上回ることができた・・・ということになります。
というように・・・「体重を減らす」と宣言することは簡単ですが、なかなか、多くの困難があることが想像できますよね。
そして、リバウンドの体重増加を防ぐことも
同様に多くの難関があることが予想されますね。
「BMI 22 ヘルスケア プロジェクト」と目標だけ掲げても、意味はありませんので、それを実現をするためにJTKクリニックは
「ダイエット漢方」などの情報を提供していきたいと思います。
今回も最後までお読みいただきまして
誠にありがとうございました
理事長、院長
小笠原 均 (Hitoshi Ogasawara)
医学博士
Instagram: jazz_1700
Twitter:@JtkJazz17000
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