こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

気温の上がらない日が続いていますね

特に曇り空や雨模様で陽射しがないと、寒さが身にしみるように感じ流のは、私だけでしょうかウインク

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

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さて、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者の拡大傾向が続いています

 

もちろん、「オミクロン株」の症状が他の「変異株」の症状が軽い場合が多いということは、報道されているとおりです

 

ある医療ジャーナルからの話題ですが・・・松田 正先生(みさとファミリークリニック院長)が、実は「漢方薬(エキス顆粒)」も新型コロナウイルス「オミクロン株」に有効性があるという記事がありましたので・・・ご紹介したいと思います

 

松田先生は、以下のように報告されています

 

【年齢】2~79歳、平均年齢24.3±16.6歳、中央値18歳
【男女比】女性17人、男性20人
 

【体温】36.2~40.0℃、平均38.3+1.0℃、中央値38.3℃
【デルタ株変異】陰性24人、判定不能13人

【使用した漢方薬】
1)大青竜湯(麻黄湯[7.5g/日]+越婢加朮湯[7.5g/日]):3人
2) 麻黄湯(年齢に応じた規定量):2人
3) 葛根湯(年齢に応じた規定量):3人
4) 柴葛解肌湯(葛根湯[7.5g/日]+小柴胡湯加桔梗石膏[7.5g/日]):29人

※年齢に応じた規定量(麻黄湯・葛根湯)
・2歳~4歳未満:成人量(7.5g/日)の3分の1
・4歳~7歳未満:成人量の2分の1

【治療経過】
投与後24時間以内に解熱、症状軽快した症例が37人中32人(86.5%)

 

そして松田先生は、以下のように考察されていますね

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大半の症例で柴葛解肌湯が著効しました。12歳以上、あるいは体重が50kg以上あれば、成人量の投与によってより効果が高まった印象があります。一方、著効しない症例の多くは体重が80kg以上ある成人でした。こうした場合は柴葛解肌湯の増量、あるいは発汗せずに悪寒が強い症例では、積極的に大青竜湯などの使用が勧められます。

 デルタ株までの症例でも同様に柴葛解肌湯を使用していましたが、解熱・症状軽快まで3日程度は要していました。一方、オミクロン株流行以降では、1日で症状が軽快する例が大半でした。この現象は、COVID-19が感冒に移行していることを示唆するものであると私は考えています。

濃厚接触者の検査も増えていることから、今後は、診療を優先した上でデータ解析を継続するのは厳しいと考えています。取り急ぎ、オミクロン株流行初期のデータをまとめて報告した次第です。

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「オミクロン株」にも有効性を示す内服薬も開発済みとされるわけですが、簡単に手に入るものでもなさそうです

 

ならば、ひとつの手段として、何もないよりは「漢方薬エキス製剤」も助けになるかもしれませんね

なので、このような松田先生の報告は、とても貴重に思います

 

少しだけ、説明を加えさせて頂きますと・・・

 

 

「麻黄湯(まおうとう)」は、寒気がして発熱があり、身体の節々が痛むなどの、かぜのひきはじめの症状に効果があるとされています

 

寒さによって体表(毛穴)が閉じ、汗が出ず、寒気やふしぶしの痛みなどの症状が出ているカラダを、しっかり温めて、発汗を促すことで熱を発散させ改善させる作用があります

 

インフルエンザウイルス感染の際に処方されることが多いかもしれません

 

「葛根湯(かっこんとう)」は、以前にもご紹介しましたが、抗ウイルス作用があることが知られていますね

 

ウイルス感染よる発熱は・・・

 

「インターフェロン」や「インターロイキン‐1α(IL-1α)」が産生され、これが視床下部に働き、同部でのシクロオキシゲネースが活性化することで「プロスタグランジンE2」が産生され発熱します

 

葛根湯はこの「インターロイキン‐1α(IL-1α)」産生を抑制することで解熱作用をあらわすのですね

 

肩こりにも有効な漢方薬であるのは、とても有名です

 

「小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)は、のどの炎症や痛みをやわらげる作用があることが知られています

 

もちろん、以上の漢方製剤は感染してしまった後の薬になります

 

予防的に用いるのであれば・・・

オススメは「十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)」でしょうか

 

 

(1)細胞性免疫に対する作用 マウスに経口前投与したところ、delayed-type hypersensitivity (DTH)反応が亢進し、脾臓細胞において、細胞障害性T細胞 (CTL)活性が増強した

 

 (2)natural killer(NK)活性に対する作用 悪性グリオーマ細胞を移植したマウスに混餌前投与したところ、 脾臓細胞中のNK細胞活性が増強した 

 

などの効果など、免疫システムの細胞全体を活性化していくことが報告されています(ツムラ薬剤添付文書より)ので・・・ね

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

(参考文献;日経メディカル電子版1月21日記事) 

 

 

<ブログ後記>1月25日

 

新型コロナウイルスのお話をしますと、不安になる方も多いことと思います。なるべく、この話題は避けたいと思うのですが・・・

 

ちょっと、フェーズが変わってきたかも・・・と心配になりますね

 

実際にどうなっているのか?・・・とニュースの記事を見ますと本日の感染者の数を見ますと・・・

 

全国の新型コロナウイルスの感染者数が6万2612人であったというニュースを見て、少し驚きました。1日の全国の感染者数が6万人を上回るのは初めてだとか。

 

東京都では、これまでで最も多い1万2813人の感染が確認されたという記事もありましたね。

 

もちろん、その症状は発熱、咳(せき)、喉(のど)の痛み、倦怠感などとなるのは、報道されているとおりです

 

    (読売新聞の記事よりお借りしました)

 

まさに一部の識者が言うように「インフルエンザ感染症」や単なる

「風邪症状」のようにも思えてきますね

 

もうそろそろピークはすぎるのだろう・・・と私自身は思っていたのですが・・・

Googleの感染者数の予想を見て、少し驚きました。

 

上記は「東京都」の感染者の予測値を示しています。

今後も感染者は増加していくことが示されています。

もちろん、現状の生活スタイルであれば・・・

と言うことになりますが・・・ね

 

しかしながら、実際に発表される感染者は、このような数字にはならないと思います。それは、新型コロナウイルスを確定するためのPCRの数に限界があるからという理由になると思います。

 

本題に近いところまでは話を戻しますと・・・JTKクリニックでは

以下の2種類の漢方エキス製剤も積極的に使っていきたいと思っています

 

1) ツムラ 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)

 

補中益気湯は「インターフェロン」の産生に関連すると報告されており、感染リスクを下げることが期待されています。

 

2)ツムラ 十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)

 

免疫担当の1つである、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の機能が改善され、また過剰な炎症の予防も予想されます。

 

もちろん、「モルヌピラビル」、「パクスロビド」は共に経口の新型コロナ治療薬ですが、オミクロン株に有効とされます。

 

これらの薬剤は、感染後に用いられる薬剤です。

上記の漢方薬は、万が一、感染しても重症化を食い止める可能性があるのではないかと考えます。

 

では、なぜか?

 

それは「インターフェロン」は抗ウイルス作用があるサイトカインですし、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)はウイルス感染した細胞を細胞ごと破壊することが可能なのですね。

どちらも生まれつき誰もが備わっている「自然免疫」というものですが、かなりの個人差があるのですね。

 

ワクチンが存在するのに、どうして自然免疫の話まで持ち出さなければいけないのか?

 

そのことについては、後日のお話としたいと思います。

 

今回も最後までお読み頂きまして

ありがとうございましたお願い

 

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(以前のphoto:筆者撮影)

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  元 順天堂大学 膠原病リウマチ科 准教授  

日本リウマチ学会 専門医

 

 

 

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