こんにちは。内科医 ひとちゃんですニコニコ
 
3月最初の休日の午後となっています
残念ながら、曇りの天気ですが、それでも桜の木を見上げますと小さな蕾(つぼみ)を見つけることができます
 
スギの花粉が多い日々ですが、皆様の体調はいかがでしょうか?
 
 
 
 
巷では、医療関係者が新型コロナウイルスのワクチン接種を行なったというニュースもありますが、私は案内がこないので接種していません
 
ワクチン接種により、副反応が出たなどという報道もありますので、不安に感じる方もいらっしゃるのではないかと思いますね
 
医学情報サイトの情報を見ますと・・・
 
米国Brigham and Women's HospitalのMariana C. Castells氏らは、SARS-CoV-2に対する複数のワクチンの副反応について、多くの人々に安全に接種するための注意点をレビューし、NEJM誌電子版に報告しているようです
 
これは、複数のmRNAワクチンに加え、今後登場ワクチンを多くの人々に安全に接種するための注意点をレビューするのが目的でありNEJM誌電子版(2020.12.30)に掲載されていたようです
 
その内容は、以下のようなものです
 
mRNAワクチンに関する臨床試験では、局所の疼痛や、発赤、腫脹などの副反応は、プラセボ群よりワクチン群に生じやすいことが観察されていた・・・というのは、以前にもご紹介をしたとおりです
 
プラセボとは「偽薬」でして、偽(ニセ)のワクチンですよね
 
では、全身性の症状はどのようなものか?・・・というと
発熱、疲労感、頭痛、筋肉や関節の痛みなどが生じたようですが、プラセボ群にも認められているようです
 
ワクチン群にやや多く見られておいますが、ワクチン接種後の最初の24~48時間に発生していたとされています
 
ファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンの第1〜3相試験(フェーズ1~3試験)では、それまでにワクチンのいずれかの成分に対するアレルギー反応を経験していた人は参加者から除外されていた。さらにファイザー社は、ワクチン関連の重症アレルギー反応の病歴を持つ人も除外していたそうです

 

臨床試験では、ファイザー社のワクチン接種者の0.63%、モデルナ社のワクチン接種者の1.5%で過敏症関連の有害事象が確認されたのですが、プラセボ群でもそれぞれ0.51%と1.1%で同様の有害事象が発現しているとされてますね

 

ワクチン関連のアナフィラキシー発生率は、接種10万回当たり1件で、既存のワクチンの100万回当たり1件の約10倍であると推定されると報告がされています

 

米国疾病予防管理センター(CDC)は、次のように報告しています

 

以下のアレルギーの既往がある人は、

新型コロナウイルスのmRNAワクチン投与が禁忌となる

 

(1)mRNA COVID-19ワクチンまたはその成分の投与後の重度のアレルギー反応(アナフィラキシーなど)

 

(2)COVID-19ワクチンまたはその成分(ポリエチレングリコール[PEG]を含む)に対する任意の重症度の即時型アレルギー反応

 

(3)ポリソルベートに対する任意の重症度の即時型アレルギー反応(ワクチンの成分であるPEGとの潜在的な交差反応による過敏症)

 

これらの既往を有する人は、mRNA COVID-19ワクチンを接種した際にアナフィラキシーのリスクが上昇する可能性があるとして、注意を促して(うながして)います

 

さらに次のような警告もしていますね

 

アナフィラキシーは治療可能な疾患で、後遺症は残らない

それにもかかわらず、アナフィラキシー症例に関する報道が、人々にワクチンのリスクに対する恐れを引き起こした・・・とねガーン

 

 

日本の状況は、どうなのでしょうか?

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

<ブログ後記> 3月9日

 

今回は、ファイザーなどの「RNAワクチン」の接種の際に生じる副反応について、お話をさせて頂きました。

 

一般の薬剤の服用などで生じる、有害な事象は「副作用(ふくさよう)」というわけですが、ワクチンの場合は「副反応(ふくはんのう)」というのですね。

 

米国での8000例程度の第3フェーズ(日本の第3相)の治験では、以下のようなデータとなっているようです。

 

 

日本国内でもファイザー社のワクチン接種が開始されたのです。

 

これまでにワクチン投与による副反応が、数例ほど報告されているようです。

厚生労働省は、新型コロナワクチン接種の開始後に発生した副反応疑い報告について、情報公開を行っている。事例一覧によると、3月5日に30代の女性、7日に20代と30代の女性でアナフィラキシーと疑われる症状が発生し、いずれも処置によって改善したことが明らかになっているとしています。

現在のところ、8名とされていますが、上記の3名以外の情報の詳細は、出ていないようです。

 

本文で取り上げた「PEG」とは、ポリエチレングリコール(PEG)やPEG誘導体(ポリソルベートなど)を指します。

 

ファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンは、脂質ナノ粒子にmRNAを封入して、酵素によるmRNAの分解を防ぎ、in vivoでの送達効率を高めている。脂質ナノ粒子は、ポリエチレングリコール(PEG2000)修飾により安定化されているために

ポリエチレングリコール(PEG)やPEG誘導体(ポリソルベートなど)にアレルギーがあるとすると・・・

 

強いアレルギー症状であるアナフィラキシーが生じる可能性があるのですね。

 

ポリエチレングリコール(PEG)を製品化し、PEGはさまざまな分野で活躍している。そのうち、医薬品・医薬品添加剤用に用いられる分子量によって液状、ペースト状、固体状の性状を示し、

①毒性が低い、②優れた潤滑性を有する、③異なる分子量のものを任意に混合することができる、④水や多くの有機溶剤に優れた溶解性を示すそうです。

このような特長から医薬品・医薬品添加物、ヘアケア・スキンケア製品、洗剤、顔料分散剤、潤滑剤、バインダーなど、さまざまな用途に使用されているようです。

 

ヘアケア・スキンケア製品、洗剤、顔料分散剤などで皮膚がかぶれたり、アレルギーを生じたことがある方は、注意が必要なのかもしれませんね。

このあたりのことは、もう少し、専門家の皆さまからの情報提供がほしいところです。

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

       (数年前の桜:筆者撮影)
 

  元 順天堂大学 膠原病リウマチ科 准教授

日本リウマチ学会 専門医

日本内科学会認定医

緩和ケア医療医 

 

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