臨床試験では、ファイザー社のワクチン接種者の0.63%、モデルナ社のワクチン接種者の1.5%で過敏症関連の有害事象が確認されたのですが、プラセボ群でもそれぞれ0.51%と1.1%で同様の有害事象が発現しているとされてますね
ワクチン関連のアナフィラキシー発生率は、接種10万回当たり1件で、既存のワクチンの100万回当たり1件の約10倍であると推定されると報告がされています
米国疾病予防管理センター(CDC)は、次のように報告しています
以下のアレルギーの既往がある人は、
新型コロナウイルスのmRNAワクチン投与が禁忌となる
(1)mRNA COVID-19ワクチンまたはその成分の投与後の重度のアレルギー反応(アナフィラキシーなど)
(2)COVID-19ワクチンまたはその成分(ポリエチレングリコール[PEG]を含む)に対する任意の重症度の即時型アレルギー反応
(3)ポリソルベートに対する任意の重症度の即時型アレルギー反応(ワクチンの成分であるPEGとの潜在的な交差反応による過敏症)
これらの既往を有する人は、mRNA COVID-19ワクチンを接種した際にアナフィラキシーのリスクが上昇する可能性があるとして、注意を促して(うながして)います
さらに次のような警告もしていますね
アナフィラキシーは治療可能な疾患で、後遺症は残らない
それにもかかわらず、アナフィラキシー症例に関する報道が、人々にワクチンのリスクに対する恐れを引き起こした・・・とね
日本の状況は、どうなのでしょうか?
素敵な1週間をお過ごしください
それでは、また
<ブログ後記> 3月9日
今回は、ファイザーなどの「RNAワクチン」の接種の際に生じる副反応について、お話をさせて頂きました。
一般の薬剤の服用などで生じる、有害な事象は「副作用(ふくさよう)」というわけですが、ワクチンの場合は「副反応(ふくはんのう)」というのですね。
米国での8000例程度の第3フェーズ(日本の第3相)の治験では、以下のようなデータとなっているようです。
日本国内でもファイザー社のワクチン接種が開始されたのです。
これまでにワクチン投与による副反応が、数例ほど報告されているようです。
厚生労働省は、新型コロナワクチン接種の開始後に発生した副反応疑い報告について、情報公開を行っている。事例一覧によると、3月5日に30代の女性、7日に20代と30代の女性でアナフィラキシーと疑われる症状が発生し、いずれも処置によって改善したことが明らかになっているとしています。
現在のところ、8名とされていますが、上記の3名以外の情報の詳細は、出ていないようです。
本文で取り上げた「PEG」とは、ポリエチレングリコール(PEG)やPEG誘導体(ポリソルベートなど)を指します。
ファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンは、脂質ナノ粒子にmRNAを封入して、酵素によるmRNAの分解を防ぎ、in vivoでの送達効率を高めている。脂質ナノ粒子は、ポリエチレングリコール(PEG2000)修飾により安定化されているために
ポリエチレングリコール(PEG)やPEG誘導体(ポリソルベートなど)にアレルギーがあるとすると・・・
強いアレルギー症状であるアナフィラキシーが生じる可能性があるのですね。
ポリエチレングリコール(PEG)を製品化し、PEGはさまざまな分野で活躍している。そのうち、医薬品・医薬品添加剤用に用いられる分子量によって液状、ペースト状、固体状の性状を示し、
①毒性が低い、②優れた潤滑性を有する、③異なる分子量のものを任意に混合することができる、④水や多くの有機溶剤に優れた溶解性を示すそうです。
このような特長から医薬品・医薬品添加物、ヘアケア・スキンケア製品、洗剤、顔料分散剤、潤滑剤、バインダーなど、さまざまな用途に使用されているようです。
ヘアケア・スキンケア製品、洗剤、顔料分散剤などで皮膚がかぶれたり、アレルギーを生じたことがある方は、注意が必要なのかもしれませんね。
このあたりのことは、もう少し、専門家の皆さまからの情報提供がほしいところです。
今回も最後までお読みいただきまして
ありがとうございました
(数年前の桜:筆者撮影)
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