高井物語3 | タカイケンゴのホフログ!

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名古屋、チームでら所属のプロレスラー・高井憲吾のブログです。気のむくままに更新していきます。ホフ!

意外に好評な高井物語の続編です。どうぞ!


色々考えた僕は高校三年の夏休みを利用して、関東にある団体に押しかけて強引に入門テストを受けさせてもらおう…という計画をたてました。
団体にこだわりはありません。僕みたいに体も小さくスポーツでなんの実積もないヤツを入れてくれるならどこでもよかったからです。

しかし関東にひとりで行ったこともなく若干の不安もあったので、柔道部後輩の豊田博を『東京にプロレス観に行こう』とだまくらかして、連れていくことにしました!

安く行くために青春18切符を買い鈍行列車に揺られて亀山市から10時間くらいかけて東京に着きました。僕らはまず東京のプロレスショップを巡りました。
あんまりお金を持ってきてなかった僕はなんにも買わなかったのですが、博は当時大人気だった福岡晶選手の写真集を買ってました。
その後は、一度行ってみたかったプロレスの聖地・後楽園ホールに足を運びました。噂に聞いた階段の落書きに大興奮して聖地に接吻(※最狂超プロレスファン列伝1巻・徳光康之原作、参照)しちゃいましたよ、もちろん!

そしたら偶然その日に全日本女子プロレスの興行があるということで、思いきって聖地で初観戦することになりました!
初めて後楽園ホールのバルコニーからみたプロレスはもぉサイコーでしたね!
その頃の全女はスター選手も多数在籍で勢いもあり試合はすごかったです!またホールには独特の空気感があり、聖地たる由縁を存分に体感することができましたね。

それから観戦後は埼玉方面に移動します。
この時点で同行してる博は僕の計画など知らないわけですが、密かに立てた"関東の団体の事務所を北から順にまわる"という計画があり、熊谷市に拠点のあった『レッスル夢ファクトリー』を目指していたのです。

しかしお腹がへったので大宮駅で降り、ごはんを食べてから、もぉ疲れたしこの駅前で野宿しようとなりました。
ちょうど普段から野宿されてるような方が多かったんで妙な安心感を覚えたんですよね(笑)。
ところが夏だったのに夜中の冷え込みが意外にヤバくて、近くに落ちてた段ボールをふとんがわりにしてなんとか朝を迎えました。

僕はここで初めて博にこのツアーの本当の目的を伝えました。
突然メチャクチャなことを伝えられた博は表情がかたまったままで特になにもいいませんでした。
そしていよいよ僕は、入門テストを受けさせてもらうべく、レッスル夢ファクトリーの事務所に電話をするのでした。

続く。