朝は爽やかにスタートしたいもの。これって誰もが思うことだけど、中にはそうでもない人がいるみたい。


 今日の近鉄奈良線での出来事。難波から快速急行に乗って一路奈良へ、車内はまだ眠たいモードが漂っており声が車内に響きそうなくらいに静か。日本橋を過ぎて鶴橋から人が乗り込んでくるんだけど、ここで可愛らしい少女とお母さんが乗り込んできた。

 途中の学園前はお金持ち学校の帝塚山学園がある。制服を着込んでお勉強をしており、母親も英書を読んでいてハイソな感じ。ここの学生さんだろう。さっすが!


 しかし、一人の男によってこの車両は…


 後ろの車両から来たこの男。学生にも社会人にも見えないけど、服の感じは若い。でも髪はボサボサで、やたらと体を掻きまっくている。服は洗ってある感じなのに??

 その男の腰掛けたところの横並びシートが、自然を装う感じで一人ずつ減ってゆく。ドアの近いところに先ほどのインテリ親子が!


 男はリュックからヤクルトと缶チューハイ、そしてアンパンを取り出しておもむろに食べ始めた!その男の斜め向かいに座っていたので、その取り合わせに少し気分が悪くなりながらも目を瞑っていればと思いやり過ごす。

 でも子供は正直ですな!『お母さん臭い』と、ついに誰もが言いたくても言えない一言を口にした。そして

『臭すぎて気持ちが悪い』『隣の人から臭いするよぉ~』と立て続けに言葉を発した。

 男は何が楽しいのか、その言葉に気分を良くしたようで股を掻いたり首を掻いたりして笑っている。子供は『いやぁ!!○ン○ン掻いてはるよ~、お母さん!! 汚いし、いややぁ』と正直に!

 母親は侮蔑の眼差しを男に投げかけて、子供の手を引いて席を立ちドアの際に子供と立って『見ちゃいけません!!』 とビシャリ。若いのにすごい迫力!


 確かに周囲にはアルコール発酵したような汗と埃の臭いと、パンの甘い臭いがかすかに漂っていてスラムチックな香りになっている。

 学園前に着いてやはり母子は下車しその男も次の西大寺で降りたんだけど、残り香がまだ漂っている。


 朝が台無しになると、スムーズに仕事に乗れない。それに帰宅してからビールを飲もうと思ったけど、イメージがダブって止めてしまった。

 何か損した気分やなぁ!