先日、新年祈願会を致しました時に来て下さったお客様に、御礼のお電話を差し上げた時のこと
お客様から、「ちょうど先生のことが昨日、お話に出てましたよ」と。
「まあ、どこでですか?」
「お茶のお仲間の間で、、、先生がご存知ない方ばかりの中ですが、皆様、先生のお茶会は一流だと話されてましたよ」
一瞬、頭を打たれたような衝撃でした。
何より、私の知らない所で、お茶会の事が話題に上がっていたとは、、、
今までの茶会を振り返れば、一度足りとも、完璧なことが出来ていないのは、自分が一番よく分かっています
一流だなんて、とんでもない!
偉い先生方にお叱りを受けます
ただ、、、確かに、これまで超一流のお茶室を拝借して、お茶会が出来たことは間違いありません。
これには、感謝しかございません。
私のような力不足の者が、大変 身に余ることで、信じられない思いです
宇治の黄檗山萬福寺、明治神宮献茶式、増上寺、回向院、靖国神社、東京国立博物館、東京都庭園美術館、根津美術館、サントリー美術館、畠山記念館、五島美術館、スウェーデン・ジャパンセンター、スペイン・サラマンカ大学、シンガポール・マリーナベイサンズホテルなど、、、他にも沢山。
こんなに素晴らしい所で開催させて頂いて来たのに、私は何が出来たのか、、、
超一流の所に臨む実力などなく、、、
社中ともども、、、
お電話を切ってから、我が身を反省し、恥ずかしく思い、考え込んでしまいました。
そして、結論を出しました。
私が元気にお茶会を開催出来るのも、あと何年あるでしょう?
5年? 10年は自信が有りません。
そのように考えたら、75才までと決めて、それまでの間は、大好きな煎茶道に真摯に励み、折々の茶会に全力投球したいと思いました。
四季に心を寄せて、思いを込めて趣向を凝らした室礼に励み、
お客様に美味しいと笑顔になって頂くお茶を、誠心誠意の気持ちを以て淹れること。
出来る限りの努力をする以外には有りません
一期一会と言いますが、今日この日のお茶会が最後かもと、もしかしたら、次にお目にかかる機会はないかも知れないという覚悟を持って、これからは常に完璧な茶席を目指して行きたいと思いました。
これは、社中の皆様にも同様にお願いです
そして、75才からは、大好きな念願の犬を飼って、よそのお茶会に伺うのを楽しみに生きて行きましょうか
まずは、4月29日の根津美術館を悔いなく終えられるよう、覚悟を決めました。
いつか必ず、良かった!と思えるお茶会を、、、
昨日のフィギュアスケート羽生選手の言葉が心に残りました。
「明日の自分が今日の自分を見た時に、胸を張っていられるようでありたい」と。
お若い羽生選手に、また教えて頂きました