医療を受ける際には、治療計画があります。


看護を受けるなら看護計画が作られます。


介護を受ける場合も計画書が作成されますよね。


保育園や幼稚園でも保育計画が作成されています。


一般企業だって、事業計画立てますよね。


もしそれらが無かったら、どう思いますか。


不安じゃないですか。不安というか、物事が進まないし、組織もまとまらず、最悪破綻しますよね。


計画あっての実行であり、見直しであり、これを積み重ねることでより良い事業や組織になっていくものですよね。


無いんですよ。


学童保育には無いんです。計画書が。保育計画が。

きちんとある所があるなら、そこは善良な組織かもしれません。

地域に学童保育を存在させるための計画書は自治体が策定していますが、現場の声など一言も反映されていないので、一体どこを向いた計画書なのかと筆者は感じています。

これについては、また別の記事で考察したいと思います。


保育園や幼稚園には保育計画がありますよね。

特に介入が必要な場合や療育施設では、保護者へも開示した上で介入・評価されていることと思います。

そして保育園や幼稚園から小学校へは、子どもの情報がきちんと共有されるよう、仕組みとして整備されています。

継続的に介入できるよう、計画があり共通書式があり、中学校まで使えるようになっているところもあるようです。

筆者の放課後児童クラブでは、同じ学童期の子どもが対象なのだから、保育園・幼稚園と学校間の情報を学童にも欲しいと自治体に意見を出します。

すると、「情報共有を定めた文言の中に学童保育所や放課後児童クラブは入っていないから」「保護者の同意が要るから」「学童にそこまで求めてないから」と断られます。

まぁ、無資格の人間に保育計画など立てられるわけもありませんから、そういった意味でも不可能なのでしょうけど、それでいいのですか。

特に神経発達症(発達障がい)のあるお子さん、それでいいのですか。

保育計画が無いということは、"ただ子どもが怪我だけしないように眺めておいてね"ということです。

放課後児童健全育成事業と謳いながら、何を育成するつもりなのですか。


筆者は食い下がります。

だって現場の支援員は、子ども達をただ眺めてるわけがないのですから。

必死に個々を見つめ、工夫し、仲裁し、介入し、疲弊しているのですから。

保育計画を考えるためには情報収集が必要です。

保育園・幼稚園と小学校・中学校間の情報を得られないのならば、放課後児童クラブとして一から集めるしかありません。

保護者向けの調査票とは別に、保育園・幼稚園宛の調査票と依頼文を作成し、自治体へ提出、依頼しました。

それを見た保育園の保育士は言いました。

「我々が小学校へあげる資料内容と同じですね。」

ええ、そうでしょう。必要としている情報は、保育・教育に関わる機関として差異はないですから。

そして自治体職員は言います。

「同じ情報を新たに用意するのは二度手間になってしまう。」と。

既存の情報は共有できないから自分たちで一から収集せよ。しかしそれは二度手間であるから良くは思わない。

見えましたか?筆者のおでこの怒りの💢マーク。

しかし、そこは元看護師。💢マークは隠しながら、何度も現場の現状と情報収集の必要性を説明します。

そしてようやく、保育園・幼稚園から二度手間ではあるけれど、保育士目線の介入方法などの情報を得るパイプが作られました。