Azにおいてボードを利用した攻撃、サイクルの形からの応用編です

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サイクルと同じくコーナーでパックを取ったFW1がパスを出せない状況、この時FW1はFW2がサポートのポジションに来ていないことを確認、その場合はゴール裏まで届くようにパックを流す。(左上図1番)重要!。FW2はパック処理の際に追ってくるXD2のチェックを背中で受けながらパックをキープ、ここでのキープするコツはパックを取る前に追ってくるXD2へ自分から一度チェック、相手のスピードを殺すことがポイントです。といっても激しく当たると反則になるので注意。XD2のスピードが死んでしまえばFW2は簡単には潰されない。あとはうまく体を使いパックを守りながら逆サイドから持ち上がる(左上図3)、もしくはFW1へパス(左上図4)でスコアリングチャンスを作る。

試合中での応用編
FW1がパックをキープ、XD1に追いかけられている状況。味方DF1とクロスした際にドロップパス(右上図1番)、パスを受けたDF1はパックをゴール裏に流す。ゴール前にいたFW2はFW1とDF1のクロスを見て素早くゴール裏に移動、パックレシーブとXD2へのチェック、パックプロテクション(※2)をしっかりした上でFW1へのパス(左上図4番)かゴール前に持ち上がってシュートもしくはXF1を引きつけておいてのFW3へのパス(左上図3番)という得点パターン。FW2がパックを持ち上がる際、FW3はバックドア(意味は前号を参照)にドライブする。FW2が自らシュートを打った場合もリバウンドがバックドアに出てくることが多いし、パスの場合もGKが対応しづらい場所だから。

余談
2007年4月11日NHL史上6番目に長い試合となったバンクーバーCanucks vs ダラスStarsのプレイオフ第1戦、第7ピリオド終章間際、Canucksディフェンス#2マティアス・オーランド(DF1)が流したパックを#22ダニエル・セディン(FW2)がゴール裏でレシーブ、ダラスディフェンス(XD2)が追ってくる逆から持ち上がりゴール前にドライブしてくる#33ヘンリック・セディン(FW3)にパスというここで紹介するパターンと全く同じ形でゴールを決めた。これはたまたまこういう形になったのではなく、ゴール裏のパスを使うプレーを日頃から練習している成果だろうね。

用語解説※1 パックプロテクション(Puck Protection)~体やスティックを使いながらパックを相手DFから守ること。パックをキープする際に常にパックを奪いに来る相手とパックの間に自分の体をおきパックをプロテクトする。