あたりもだいぶ暗くなってきたので、19時頃には帰路へつきました。
リヤドのモハメドさんに、わかりやすい地図を描いてもらっていて、行きは迷わずフナ広場まで来れたし、帰り道もある程度把握できていたんですが…
ムアッシンモスクの手前で、地元の男性数人がたむろしていて、夫が声をかけられる。
「この先はモスクで、今日はもう扉が閉まってるから通れないよ」
「迂回ルートを教えてあげるよ」
と…
モロッコには時々、悪質なガイド(頼んでもいないのに勝手に案内し始めて、ガイド代を請求してくる)がいるって、旅行前に何度も記事で読んでいた私は、絶対怪しい!と思った。
それに、モハメドさんは、通れない時間があるなんてことは言ってなかった。
不審に思いながらも、今日はクリスマスだからモスクが閉まったりするのかも?
この人は本当は親切に教えてくれているのか?
と変に解釈しはじめる我々。
断っても、一度つかまるとなかなか離してくれないのがモロッコ人。
「リヤドどこなの?こっちの扉もいずれ閉まるから急いだほうがいい!ついてきて!」
と急かされる。
こういう時、人間は判断力が鈍る。
この場のやりとりがもう面倒になりはじめる。
そんなに案内したいなら、連れて行ってもらってもいいか…
多少のチップが発生するだろうが…
と思いはじめ、急かされるままついて行った。
リヤドまでなぜか小走りさせられ、途中、迂回ルート沿いにあった別の扉を指差して「ほら、閉まってるでしょ」と信頼度を上げてくる。
しかし、閉まっているはずのモスクの扉の方から普通に歩いてくる観光客がいて、やはり嘘くさいと思い始める。
2分もかからずリヤドのすぐそばに到着。
もうここでいいと断りをいれると
すかさず、これは僕の仕事だから、お金を払ってくれと言われる。
確証はないけど騙されたかもしれないし、半ば強引にガイドされたこともあって、感謝の気持ちに相当するお金を払う気持ちになれない私たち。
夫が5dh渡すと…
これはないよご主人~という感じで低姿勢ながらも、リヤドの扉の前までついてくる。
僕たちはガイドを頼んでないし、そんなにお金は払えない!
とこちらも強気。
リヤドのスタッフに扉を開けてもらって、中に入るも、彼は扉の内側まで足を踏み入れる。
気づくと2人の中年男性(おそらくガイド仲間)が後ろに増えている。
悪質ガイドは、コインを床に投げ捨てる。
こんなの子どものお菓子の値段だよ!
俺はガイドだ、もっと払うのが当然だ!
と声を荒げ始める。
相場は、多くても20dhとガイドブックには書いてあったので、5dhで納得しないだろうとは思ったんだけど…
こちらもその態度と言い分には腹が立って、男性陣はピリピリムード
夫に、もう少し払って事をおさめるよう促し、捨てられた5dhと合わせて25dhを渡す。
すると調子に乗り始め
はぁ?こんなんじゃ足りないよ!みたいな態度。
いくら望んでるんだ?と聞くと
100dh!と威勢よし。
笑ってしまう値段に呆れた我々は、25dhはあなたにとって十分な料金なはず。
これ以上渡すつもりはない。
と扉をリヤドのスタッフに、閉めるようお願いする。
最後の最後は、1ユーロでもいいからくれ!的な事を言っていた…
あやうく、これ以上騒ぐなら警察を呼ぶと言うところだった。
モハメドさんに一連のことを話すと、複雑な心境なのか、ガイドを批判することもなく、そうか…君たちの心は大丈夫?と。
きっとこうやって生計を立てているのがモロッコの現状なんだろう。
私たちからしたら、300円程度のこと。
もっとあげたらいいじゃんって思うかもしれない。
でも、お金の問題じゃない。
親切な人を装って観光客を騙し、無理やりお金を取るということに腹が立って仕方がなかった。
親切にしてもらったり、困った時に助けてくれたなら、迷わずそれに見合ったお金を渡すつもりでいた。
本当に親切なモロッコ人もたくさんいるのに、こういうことがあると街の人たちを誰も信頼できなくなる。
すべてのモロッコ人を疑ってしまうことが悲しかった。
後味の悪さをかき消すように、リヤドでお酒を頼んで、テラス飲みながら心を落ち着かせて寝た。
モロッコのGRISという、ロゼと白の間くらいのワイン。
なんだかとても辛口に感じた。
つづく