夏の症状を中暑ということを昨日ふれましたがこの夏対策はどのように
すればいいのでしょうか?まず食べ物ですがまずは酢です。酢は細菌抑
制能力があるだけではなく疲労回復能力に優れています。そして暑さ対
策の夏野菜です最近はゴーヤと言う方がポピュラーになっている苦瓜・
冬瓜・蓮の実・百合などですちなみに茄子も夏の野菜で秋の野菜ではあり
ません。また、最近は日本のスーパーでも見かけるようになった空心菜
(クウシンサイ)も夏の野菜です。ただ茄子は冷やす効果が強いので一緒に
生姜などを添えた方が良いと思います。また、トマトもこの季節にいい物
ですただトマトは過剰摂取すると(夏以外にもずっと摂取すると腎に影響
をきたすことがあります)。果物では西瓜(ある意味当り前)やはりとても
冷やすバナナ・最近は超高級果実になったマンゴー・楊貴妃が好んだライ
チー(茘枝)などまだまだありますがやはり少し漢方処方に触れたいと思い
ます。
ライチー(茘枝)です。
まず藿香正気散(カッコウショウキサン)という処方です夏風邪や夏の胃腸
の症状(食欲不振・下痢・吐気)いますが本来は「夏専用」ではありません。
また、同じような症状に二日酔いの漢方としてはとても有名な五苓散
(ゴレイサン)を使います。前者と後者の大きな違いは後者の方が口渇が
ひどいということではないでしょうか。夏負けまたは夏やせタイプで倦
怠感・息切れ・発汗異常には清暑益気湯(セイショエッキトウ)という処方
があります。同じような名前で胃腸の症状がより顕著な場合補中益気湯
(ホチュウエッキトウ)があります。身体が重いかだるい、気分が憂鬱、
手足特に脚がだるい、力がはいらない、胸苦しい、息切れ、浮腫又はシビ
レ感、こぶらがえり、朝起きた時の顔のむくみ或いは掌を握っても力が
はいらない。という脚気のような症状に和漢の処方がありますこの処方
は九味檳榔湯といいますがこれにミカン科の植物である呉茱萸(ゴシュユ)
この場合茱萸はグミとは読みません、それに茯苓(ブクリョウ)を加えた
処方がいいとされています。この処方は浅田飴の名前になっている浅田宗
伯(あさだそうはく1815-1894)という御典医が作った処方です。そしてこの
浅田宗伯は少し前に大河ドラマで話題になった篤姫(天璋院)も診ているはず
です。このお話がずっと以前と思うのかつい最近と感じるのか時間の経過と
言うのはその時々で大きく違うようです。。
今日の1曲は吉俣良で「正鵠」(せいこく)です。