あのロッテが今年は猛進中である。
バレンタイン就任第1期も、メジャー流のいいところを取り入れ日本球界に革新を起こしたが、その段階を種蒔きの時期とするならば、まさに今は刈り入れ時といったところだろうか。
種蒔きの時期、高校野球界にも筋力トレーニングの本格的導入など、それまでの走れ走れの精神論一辺倒な練習からから科学的トレーニングの導入へと移行した。図らずも今のロッテを支える選手たちがその時期以降を過ごしてきたというのは興味深いところである。
今年はエース清水、サブマリン渡辺俊、守護神小林雅を中心にした安定した投手陣が躍進を支えるが、下位打線の充実がそのまま今の順位に反映されているといってもいいだろう。
例えば11連勝を飾ったゲーム、7番サブローが.400、8番大塚が.333、9番今江が.287と中心打者並みの活躍をしている。しかも3人共に高校時代からそのセンスが高く評価されていた選手で、そういう選手を獲得してきたスカウトの手腕も評価すべきところであろう。
話を戻せば、今のロッテにはクリーンナップが2段階に存在しているような状態である。6番フランコが出塁率.400、仮にフランコをトップバッターとするならば、サブローがつないで、大塚、特に今江で還す、理想的な攻撃パターンが組めている。
シーズン中盤以降に向けて、優勝慣れしていない若いチームがどう戦っていくか、精神的戦いも強いられてくるが、そこはバレンタインがどう采配していくかというところ。
オールスターまでどうこの勢いに乗っていくか、楽しみである。