打てる捕手 | ほぼ日刊ベースボール

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野球選手の熱い過去や意外な背景を主な切り口に、野球への熱い想いを綴ります。



捕手は首脳陣からはあまり打撃のことについてとやかく言われない。なぜなら打撃よりも優先すべき仕事があるからだ。



それは、リードである。各投手の性格、癖、カウント、それまでの配球、回数、相手打者の得意球、苦手球、敵の打順、点差、試合日程、残りの投手、ブルペン状況、ランナーなどその他様々な状況を考え投手をリードする。だから、バッティングは二の次なのだ。



ただ、その中でも打てる捕手は希少価値が極めて高い。現在ではヤクルト古田、ソフトバンク城島、巨人阿部。大リーグだとメッツのマイク・ピアザ。捕手本塁打の大リーグ記録を更新し続けている。

過去の代表と言えば、野村克也である。

日本プロ野球本塁打通算記録歴代2位、657本も打った。右打者での

堂々の歴代1位という記録は賞賛に値する。



筆者の幼少の頃の打てる捕手と言えば、巨人の捕手で初の年間20本塁打以上(22本)を打った山倉。最後に当時の野球少年は必ず真似をした、独特の構えが何とも言えないヤクルト八重樫がいる。彼の選手晩年はヤクルトの代打の切り札として活躍した。



その八重樫は現在、ヤクルトの一軍打撃コーチをやっている。

小さな大打者若松監督が指揮するチームで打撃コーチを任されるのは

よほど信頼されているからであろう。



稀な存在である「打てる捕手」がまだまだ現れることを期待している。