最近、子宮頚がんワクチンの接種推奨を再開させようという動きを強く感じるようになってきている。
今でも希望すれば、このワクチンを接種することはできる。つまり、副作用のリスクを取ってでも、どうしても打ちたければ誰でも接種はできるのだ。
問題は、リスクやデメリットのことには一切触れずに、ワクチンの接種率が低くなったせいで、将来子宮頚がんで命を落とす人が増えてしまう、と恐怖心を煽るような論調が、メディアで流されていることだ。
このワクチンでガンが本当に防げるかは、まだわかってもいない、というのに。
特に人気のある医療ドラマで、好感度の高い俳優さんに台詞としていわせるなど、看過できないものもある。比較的無名な医師や自称ジャーナリストの無責任なツイートなどより、よほど影響力があるからだ。
賢く慎重なお母さんが、当時いろいろ調べてこのワクチンは打たないと決めた、というようなことを書いているのを、見かけるたびに、どれだけ愚かな自分を責めたことか。
予防接種に副作用が、まれにあることを、漠然とではあるが、知っていた。でもそれは、打ったあと少し熱が出たりする、というようなあやふやなイメージでしかなかった。
接種から6年もたっても、まだ症状に悩まされるような状態になるとは思ってもみないことだった。
ましてや、脳に障害が出たり、 寝たきりの生活になったりする可能性があることなども、知らなかった。
ただただ無邪気に、ワクチンは良いもの、と信じていた。
あの頃の自分に今会えるなら、そのマスコミやワクチンへの無防備な信頼は間違っていて、とんでもないことになるのだ、と叱りつけてやりたい。
300万人もの人が接種したという子宮頚がんワクチン。厚労省が把握しているだけでも3000人以上の副反応被害者がいるという。1万人に10人といえば、滅多にない稀な症例だと思われるかもしれない。重篤な例はもっと少ないとも言える。
しかし、薬害にあってからでは、取り返しがつかないのだ。
娘はたった1回の接種で何年にも渡る症状に苦しめられている。
確率は低くても、本人にとっては1/1の大事件で、人生を揺るがすこととなってしまった。
こうした危険性があることを伝えずに、安易にワクチンを勧めることこそ、無意識の加害者になっていることを、安易な発信をする人には気づいて欲しい。
影響力のあるあなたの一言で、一生の重荷を他人に背負わせることとなってしまうかもしれないのだから。