娘には、ワクチン副作用の他に脊髄空洞症という持病がある。こちらは100万人に数人という、まれな病気である。
昔は原因も治療法もわからない正真正銘の難病であったが、幸いにも、最近は進行を抑える外科手術法がわかり、そのおかげで、娘の脊髄にあった大きな空洞はほぼ消滅に近い状態まで落ち着いてきている。
聞いたこともないような、この病気の診断がついた頃、私は取り憑かれたように検索を繰り返し、毎晩毎晩ネット情報を読みふけった。手術後も症状に苦しめられている記事を読んでは、おろおろとうろたえていた。
そうしてたどり着いた脊髄空洞症友の会に入ろうと連絡を取った時、電話口での私のあまりの動揺ぶりに、会の代表の方は「あまり、ネットの情報ばかりを読んで心配なさらない方が良いですよ。良くなっている方もいらっしゃいますから。ネットに発信する方は特に重症で、やりきれない思いが強いのだと思いますよ」と、おっしゃってくださった。
それでも手術前後はやはり、ネットサーフィンは、なかなかやめられなかったけれど、今はほとんどしていない。
その後ワクチン副作用がわかり、辛い症状はそちらの方が原因もであるのでは?ということになったから、ということもある。
こちらもネット上で目立つのは、特に重症の例であるのは同様で、良くなった、完治したという情報は見つかりにくい。良くなってしまえば、重ねて情報発信することもないし、未だに苦しんでいる方になんとなく申し訳ないような複雑な心境もあるのではないだろうか。
「完治者○○名!」というような威勢のよい情報発信を見かけることもあるが、なんの発信もしていない多くの自然治癒者もおられるのでは、と推察している。
しかし、接種から何年経っても未だ回復しない症状に苦しんでいる方たちが、少なからずおられることも、また事実なのである。
膨大なネット情報の中から、自分に合った(必要な?)情報を見つけ出すのは、とても難しい。溢れる情報に惑わされず、鵜呑みにせず、流されずにいたい。
そして自分自身も誤った情報発信をしないよう、気をつけて、慎重に、とも思うのだ。