「子宮頸がんワクチン副作用と闘う少女とその母たち」 黒川祥子著
どんな気持ちになってしまうか
自信がなくて、なかなか手を
付けられずにいたが、
やっと読み終えた。
6人の重度なワクチン被害少女と
その母親への丁寧なインタビュー
によるルポルタージュ。
貴重な10代の日々を、通学どころか
食べる、歩く、眠るというような
ごく普通の事すら困難になって
過ごしている。
本の中の少女たちは、そんな中でも
凛としている。
しかし、その陰にある悔しさ、
無念さ、悲しさが
痛いように伝わってくる。
どのページをめくっても、かつての
自分や娘の姿がフラッシュバック
してきて辛かった。
涙で読み進むのが大変なくらい。
「日に日に娘の身体が壊れて
いくんです。身体にエイリアンが
入って、娘をめちゃめちゃにして
いく。調子が悪いなんて、
そんなレベルではない」
こちらは別な母。
「日に日に、娘が壊れていく。
このままにしておいたら
娘はどうなっちゃうの?
なのに、何も手だてがない。
ここに、こうして寝かせているだけ。
それしかできないなんて・・・」
いったい、娘はどうなって
しまうんだろう・・・
このまま死んでしまったら
どうしよう・・・・と
気が狂いそうな日々を思い出す。
先も見えず、孤独で、車の中で
いつもいつも泣いていた。
真夜中にも目が覚めてしまい、
ふとんにもぐって泣いていた。
同じ経験をしたから、こんなにも
胸にせまるのか・・・
いやこのワクチン被害を
知らない人にこそ、
読んでほしいと思う。
わずか何ミリかのワクチンが
少女たちに何をしたのか、
知ってほしいと思う。
そして、今も、孤独に苦しんでいる
親娘が、あとどれほどいるのかと
思うと苦しくなる。
一人で抱えるには辛過ぎる
この副反応。
副作用と薬害は違うのだ、と
書いてあった。
娘たちは薬害にあったのだ、と
確信する。
ネットでみつけた地方紙の
記事の女の子の症状があまりにも
娘に似ているので、
勇気を振り絞って新聞社に
メールを送り、そのお母さんに
連絡を取ってもらい、電話で初めて
話せた日を忘れられない。
娘もまだまだ残っている症状と
闘っている。
支援してくださる方や、遠くで
闘っている仲間たちが
心の支えになっている。