先週、娘が二十歳の誕生日を迎えた。
相変わらず、体調は不安定では
あるもののやれることを頑張って
やるしかない、という
娘のスタンスも変わらない。
「薬は具合が悪くなりそうな時だけ
頓服的に使えば?」
と春の診察で言われたけれど、
一切やめてしまった。
「たまに飲むと,最初はちょっと
フラっとするし、我慢できるから」
と言う。
服薬をやめたので、お酒にも
ほんの少し挑戦。
二十歳だからね。
体調と相談しながらでも、
いろいろさせてやりたい。
充実した二十代になるよう、
願っている。
大切な十代の4割近くを、
体調の悪さとの闘いに費やして
しまったことは、悔やんでも
悔やみきれない事実ではあるけれど、
この悔しさは私の心の奥に深く
刻んでおくだけにしておく。
「効果が長続きするよう、特別に
デザインされた全く新しいワクチン」
であったらしい。
長期戦になることは、
必至かもしれない。
本当に恐ろしいワクチンである。
娘よりもっと重篤で、いまだ先が
見えないでいる多くの子たちの
ことを思うと、胸が痛い。