New SKB MJ-3(初期型) トリガーユニットの故障と復旧
先日、上郡クレー射撃場でのスキート1ラウンド目、 4枚目撃とうとしたときに、引金引いても撃鉄が落ちない事象が発生しました。
New SKBのMJシリーズやM5000/6000には着脱式のトリガーユニットが装備されていてマイナスドライバー1本で取外すことができるので、取敢えずトリガーユニットを分離。
分離したトリガーユニットで、トリガーを引いてみるとイナーシャブロック迄は動くけれども、イナーシャブロックとシアーの噛合いが外れているようで、イナーシャブロックの動きがシアーに伝わらないために撃鉄が落ちない、ような状態でした。その時の状態を写真に撮っていなかったので定かではありませんが、ちょっとスマホで写真を撮っておけばと悔まれます・・・
<参考:↓は正常な状態でのトリガーユニット(上下チャージ状態)です>
(因みに、SKBの着脱式トリガーでは、上下の切替えは反動式ではなく無反動式なので、「イナーシャブロック」でなくて他の名称だろうと思いますが、判らないので取敢えず「イナーシャブロック」としておきます)
正常な状態における各パーツの位置、噛合いなどを覚えているか、それとも判るような図・写真を持っていれば直ぐに、噛合いなどの異常かパーツの破損とか判ったのでしょうが、全く覚えてないし資料も無いので、取敢えずドライバーでシアーを動かしてハンマーを落す→組上げてチャージ→トリガー引く→落ちない→トリガー分離、を何回かやってみましたが、やはり直りません。
射場にいた他のシューターさん方の意見は、「どこかの部品が破損している可能性もあるので、とりあえず銃砲店に持込んだほうがよい」でした。 上郡からだと1時間ほどかかるけれども、津山の江口銃砲店がよかろうということで(佐用の大内銃砲店さん無き後では、SKBに詳しいのは江口さんだろうと)。
止むなしと半分あきらめかけましたが、もしかしたら異物が見えないところに入り込んでいる可能性を考えて、トリガーユニットの内部をブローしてみようと思い、しかしながら圧縮空気がないので代りに射場の備品のWD40にノズルを付けて、トリガー/シアー/撃鉄などがフレームで隠れている部分を中心にノズルを密着させて数秒間程度、オイルを大量に噴射してみました。
果してこれが効果があったのか否か、トリガーユニットから油を拭取って、銃本体に組込んで、先台を付けてチャージ、引金を引いてみると無事にハンマーが落ちました!
やはり異物を噛み込んでいたのかも知れません、取敢えず部品の破損でなくて良かった!
<以下、今後のために正常な状態の画像を記録>
ということで、今後似たような症状が発生しないとも限らないので、正常な状態の写真を記録しておくことにしました。 万一、再発した場合は本ブログの写真を参照できるようにと。
1.上下共チャージ状態
↓ こちらが正常に上下共チャージされた状態で取外したトリガーユニット 後ろのネジ一本で外れます
↓下の画像も、上下共正常ににチャージされて撃鉄が二つとも寝ている状態です。下筒側のシアーの端部が、後ろ側でイナーシャブロックとかみ合い、前側では撃鉄と噛合っています。
この状態で、トリガーを引く→イナーシャブロックが上に移動→シアーを回す→撃鉄のロックが解除→撃鉄が撃針を叩く
↓ 下の画像は上の画像の反対側です。上筒側のシアーはイナーシャブロックと噛合っていない状態なので、引金を引いても上筒側の撃鉄は落ちません。
2.下筒のみディスチャージ状態
↓引金を引いて下筒のハンマーが落ちた状態です。 下筒側のシアーとイナーシャブロックの嵌合は外れて、上筒側のシアーとイナーシャブロックが嵌合しています。
この状態で引金を引くと、イナーシャブロックによって下筒側のシアーが回転して下筒側の撃鉄が落ちます。
↓ 上の画像の反対側
3.上下共ディスチャージ状態
↓下の画像は上下の撃鉄共にディスチャージされた状態です。 上筒/下筒の両方のシアーはどちらもイナーシャブロックと嵌合しておらず、引金を引いてもシアーには伝わりません。
トリガーユニットが外れないモデルでは、トリガーユニットのチェックのためには銃床を外す必要があるので、それに比べるとトリガー着脱式は便利です。
もっと高級モデルでは、スペアトリガー(しかもアジャスタブルトリガー)がセットになっているので、それだったら交換するだけなので本当に良かったのですが。
まあ中古を10万で入手したスキート銃ですからあまり無理は言えません。