基本、劇中劇の千之助の笑いの部分は自分で考えて変えたりはしてるのですが、今日の「手違い噺」の千之助のアドリブ部分は担当の演出家から任されて、すべてひとりで考えました。演出家から言われたのは5点。


①「さすが千之助!」と思わせるように。


②共演者みんながアドリブに対応できない設定なのでツッコミは無しの笑いで。


③井戸から出て欲しい。

④小山田さんのリアクションで笑いを取る部分を入れて欲しい。

⑤アドリブ後に話を戻すために元々隠れるはずだった部屋に入って欲しい。そして襖を突き破って出てきて欲しい。


なかなかの縛りでしょ。🤣



その縛りで、僕が考えたのは、



アドリブの後に筋がきちんと戻った感、がより一層出るために「できるだけ突飛に」

それでいて、アドリブ部分も「絶対に物語の筋からは逸れない」


全体のオンエアの尺が15分なので「できるだけ簡潔に」と。





最初にパッと浮かんだのは井戸=幽霊、あ、幽霊で考えようか、、、と思ったけど、手違い噺の設定上、手を使うことはできない。手を使わなくていいもの、、、手を使わないもの、、、手の無い生き物!蛇だ!蛇で行こう!となって。気をつけの姿勢でクネクネしよう。で、蛇が嘉平とどういう関係にするかを考えて、演出家の縛りと、自分の縛りから抜けないように完成させたのを、天才・須賀廼家千之助さんに演っていただきました。



放送上、ほんの少ししか使われない劇中劇すべて、頭から終わりまできちんと台本があり、セット、小道具、衣装、音、照明、効果、隅々まで用意して頂いて、出演者も稽古を繰り返して隅々まで演じてます。



「おちょやん」というドラマをいつも愛していただいてありがとうございます!同じように、劇中劇もぜひ愛してくださいませ!