あの世は存在するのか?しないのか?

 

それは、多くの人たちの疑問だと思います。

 

実際には、臨死体験や霊的な体験など数々報告されているわけですが、いまだあの世というものが存在するのか?しないのか?その信頼性ある報告はなされていない。それが現状であろうと思います。

 

結局は、臨死体験にしても霊的体験にしても、「その人限り」の体験であり、他の人々が追体験することができない。つまり、客観性が無いということが一つの大きな原因となっていると思います。万人に客観的にあの世というものを示すことができない。それがあの世が存在するのか?しないのか?いまだに分からない大きな原因だろうと思います。

 

まあ、死ねば分かることですが、生きている間にこの疑問に明確に答えうる報告というものは無いのです。

 

あの世は存在するのでしょうか?しないのでしょうか?

 

私はあの世が存在するのかしないのかを考えるには、人生の目的から考えるのが良いと思います。そして、あの世が存在しないのであれば、という逆説的に考えるのが分かりやすいと思います。

 

つまり、あの世が存在しない、人生がこの世限りであれば、人生の目的とは一体何になるでしょうか?人生はこの世限りで、死んだら無に還る。そういうことであれば、人生の目的は一体何になるでしょうか?

 

イメージが難しいようであれば、例えば一生に一度海外旅行に行ける、ということを考えると分かりやすいかもしれません。一生に一度海外旅行に行くとすると、その目的は何になるでしょうか?一生に一度でもう行けないのですから、おそらく、その場合の目的は、思い切り楽しむことになるのではないでしょうか?風邪なんてもってのほかで、一瞬たりとも見逃さずに、一秒たりとも無駄にはしたくない。そう思うのではないでしょうか?

 

つまり、人生が一度きりであれば、それは、この人生を思い切り楽しむこと、となると思うのです。これが人生の目的となると思います。ところが、この前提で世の中を見ると、実に不思議な光景が見えるのです。貧富の差は拡大し、貧困の中苦しみ人がおり、人々は互いに争っており、世界各地で戦争が絶えません。個人単位で見ると、精神的にも疲弊し、また、肉体的にも病んでいる人も数多くいる。そして、多くの人が幸せになることなく死んでいきます。人生の目的が、思い切り楽しむことであれば、これをどう解釈するのか?ということです。

 

そして、人生がこの世限りであれば、人間はそもそもどこから来るのでしょうか?これには答えることはできないでしょう。

 

人生がこの世限りであの世と言うものが存在せず、死んだら無に還る、というのは、やはりおかしいと思います。矛盾が生じる。私はそう思うのです。

 

では、人生がこの世限りではなく、あの世も存在し、従って、人間は、あの世とこの世を行き来する永遠の存在であるということであればどうでしょうか?こうすると、実は、あらゆることが整合性を持って、非常に明確に説明が可能になるのです。

 

 

海外旅行で言えば、例えば、英語のスキルを上げるために東京(あの世)からニューヨーク(この世)に行くようなものです。ニューヨーク(この世)で閉じているのであれば、何のために語学力を上げるのでしょうか?それで全てが終了であれば、語学力を上げる意味もなく、ニューヨーク(この世)にわざわざ語学研修に行かないのです。それでも語学力を上げるのは、更なるスキルアップを行い東京(あの世)に戻りより高い次元の仕事をやっていくためであり、また別の場所、例えばイギリス(この世)でよりレベルの高い仕事をしていくためです。

 

人生で言えば、人生に起こるあらゆる出来事が魂の成長の糧となるということです。お金持ちであり富を蓄積することも重要でしょうが、しかし、貧困において学ぶことはいくらでもあるはずです。健康であることは良いことですが、病気になって学ぶこともあるでしょう。成功することは重要ですが、失敗のまま人生を終わることのほうがより学びがあるかもしれません。

 

そうやっていろいろな経験を積んでいき、魂の成長を促していく。今回の人生という短いスパンではなく、永遠の時間の中で魂の成長を遂げている。そのために、様々な環境の様々な場所に、何度も何度も生まれ変わりながら、魂の経験値を上げている。

 

このように非常に明確に説明が可能になるのです。

 

あの世の存在を証明することはできません。今回は、論理性でもって考えてみたわけですが、みなさんも、確かに実際にあの世が存在するのではないか?と感じませんでしたか?

 

 

 

 

 

私の著書、『あの世とは?』、『この世とあの世を貫く幸せ』、『心の物理学2』にも、関連する内容が記載されています。こちらもご参照ください。

 

 

また、より深い内容については、以下のwebサイトご参照ください。

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Taigen Ogura Philosophy Labo