前回、ワクワクすることをやることがなぜ大切なのか?について話をしました。

 

それを目的と手段の関係で話をしてみました。

 

例えば、仕事にしてもお給料をもらうことを目的として、仕事をやることが手段であるとすると、きっとやる気も起きないし、最低限のいわれたことしかやらないでしょう。9時に来て18時になったら退社する。そういう仕事のやり方になり、発展性もありません。

 

ところが、仕事をやることが好きでたまらないというのでしたら、仕事をすることそれ自体が目的となって、どんどん良くなっていくことでしょう。例えば、サーバーをいじるのが好きであれば、家にサーバーを購入して、解体してもう一度作るなどして、また、あらゆる障害に関して熟知して、サーバーに関するエキスパートとなるでしょう。結果、仕事でも能力を発揮して、いなくてはならない存在となるでしょう。別に仕事で成果を上げようと思ってもいないのに、大好きで趣味的にやっていたら、結果としてエキスパートになってしまったということです。

 

ワクワクすることというのは、それをやることそれ自体が楽しくて仕方ないと言うことで、目的となっているのです。であるから、ワクワクすることをすることが大切なのです。

 

 

さて、このワクワクですが、一点注意が必要なのは、ワクワクすることをやる際に見返りをゼロにするということです。これは極めて大切なことです。多くの人は、これを忘れるのです。

 

何を言っているのかと言うと、こういうワクワク話をすると、たいていの人はこれを成功と結びつけるのです。つまり、ワクワクすることをやって成功する、と考えるのです。

 

ここが落とし穴です。ワクワクすることをやって成功する、ということは、もうこう思った時点で、ワクワクが手段になっているのです。成功が目的となり、ワクワクが手段となる。こうなると、ワクワクすることをやることが苦痛になるのです。苦痛になって、結果を早く求めて焦り、半年やった成果が出ない。1年やった成果が出ない。・・・ならもう辞めてしまおう。このように考えてしまうと言うことです。

 

ですから、ワクワクすることをやって成功しよう、という大部分の人は成功しないはずです。成功する前に結果が出ないから嫌になってしまうのです。

 

ワクワクすることは、それ自体がワクワクするからやりたいのであって、言ってみれば、ワクワクすることをやっているその瞬間が成功なのです。常に成功しているのです。

 

また、結果を求めてそれを得られたとき、そのときに思うことは、「こんなものか」という思いです。また、結果を得られたときの喜びはすぐに消え去ってしまいます。かのイチローですらも、大リーグを目指して大リーグに行ったときに「こんなものか」と思ったそうです。

 

そうではなく、行為それ自体が幸せなのです。ワクワクすることをやっている瞬間、その瞬間が幸せなのです。そうではないですか?だからこそワクワクすることをやるのではないですか?

 

もちろん、成功を目指すなと言うことではありません。成功を目指して発展を目指して構いませんが、そこに執着してはならないということです。執着すると、それが苦しみとなるのです。

 

ですから、ワクワクすることそれ自体を目的として、見返りをゼロとする。それがとてもとても大切なことなのです。そして、そのような態度でやっていると、いつの間にか本当に成功してしまうということです。

 

 

 

 

私の著書、『出世競争から外れたときの心構え』、『この世とあの世を貫く幸せ』、『新しい教育のすすめ』にも、関連する内容が記載されています。こちらもご参照ください。

 

 

また、より深い内容については、以下のwebサイトご参照ください。

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