以前、インフルエンザ予防にお茶でウガイする事が効果的ではないか、というブログを書きました。
高校生年代では、しっかり1日3回ウガイができなかった可能性もあり、効果的な結果ではなかったのですが、施設入所中の高齢者では予防効果の出た結果でした。
そこで、新たに別の報告も含めたデータを見ていきたいと思います。
この論文では、合計5,048人を対象にした報告をまとめて検証しています。
884人を対象にしたものでは感染リスクが0.67倍、2,223人を対象にしたものでも感染リスクが0.52倍と、カテキンによってインフルエンザ感染がある程度予防できる結果となっています。
カテキン使用の方法として「うがい」「サプリとして内服」「お茶として飲む」といった違いで区別してみても同様の結果でした。
うがいによる感染リスク: 0.7倍
サプリによる感染リスク: 0.54倍
お茶を飲む事による感染リスク: 0.54倍
サプリによる効果を検証したものは2つの論文があるのですが、1つは詳細がわからないものの、もう1つは「緑茶カテキン(378 mg/日)とテアニン(210 mg/日)」を内服したものでした。
(テアニンはお茶に含まれるアミノ酸で旨味の素となる成分です)
そちらのデータはお茶で有名な伊藤園さんのHPでも紹介されていました。
また、お茶を飲む事による予防効果については、こちらに詳細がありました。
2008年11月から2009年2月のインフルエンザシーズン(季節性A型インフルエンザの流行)中に静岡県の小学校の生徒2663人を対象に実施されました。
緑茶を週3日未満摂取した場合と比較して、週6日以上摂取した場合では感染リスクが0.60倍でした。
緑茶の摂取量と感染予防効果は、1日1杯未満(1杯=200ml)と比較して
・1日1杯~3杯未満: 0.62倍
・1日3~5杯: 0.54倍
と、1日1〜5杯の緑茶を飲むのが効果的な結果でした。
お茶で飲む場合のカテキン量に注目してみると、ペットボトル飲料の多くは100mlあたり40mg前後のカテキンが含まれています。
https://www.do-syouhi-c.jp/test/kira124ryokutyanokatekin.pdf
1日500mlの緑茶を飲む計算で行くと、200mg前後のカテキンを摂ることになるので、サプリでの1日378mgという摂取量とほぼ同じくらいになりますね。
以上のことから、日頃から緑茶を飲んだり、サプリを利用したりして感染予防を心がけてはどうでしょうか。