以前、子宮頚がん癌と食生活に関するブログを書きました。



様々なミネラルが子宮頸がんのリスクと関係している可能性があり、野菜や果物などバランスの良い食生活が良さそうである、という結果でした。



今回、また新たに子宮頸がんと栄養に関する報告が出てきたので、ご紹介したいと思います。








この論文では、葉酸と異形成、ハイリスクのHPV感染の関係について調べています。




対象

異形成と診断されている中国の女性2,304人



結果

赤血球中の葉酸濃度が最も高い群と比較して、最も低い群では、異形成のリスクが2.28倍と、葉酸濃度が低くなるほど、異形成のリスクは高くなっていました。



中等度異形成以上の病変では、赤血球中の葉酸濃度が低いほど、ハイリスクのHPV感染が多い結果でした。



平均21ヶ月のフォロー期間中に、軽度異形成から中等度異形成に進んでしまうリスクは、赤血球中の葉酸濃度が最も高い群に比べて最も低い群では3.86倍と、高くなっていました。




以上のことから、赤血球中の葉酸濃度が低いほど、異形成となるリスクや、軽度異形成から中等度異形成に進むリスクがある、と言えそうです。



そのため、葉酸の濃度を適切に維持することが異形成への対策としては重要である、と締め括られています。





産婦人科領域で葉酸といえば、妊娠前から摂取することで、赤ちゃんの二分脊椎という奇形のリスクを下げられる、という事で有名なのですが、異形成との関連性は聞いたことがなく、非常に興味深い結果でした。




葉酸が多く含まれる食事を心がけたり、葉酸サプリを積極的に摂ることを心がけてはどうでしょうか。