痒みの原因として最もよくあるものが「カンジダ」という菌ですが、その他に「トリコモナス」という感染症があります。



これは性行為によって感染するもので、一般的には非常に痒みが強く、おりものが増えるのが特徴なのですが、なかなか自覚症状だけで診断することは難しく、おりもの検査をして見つかることがあります。



薬を飲めば治る感染症なのですが、今回はそのトリコモナス感染が癌と関係がある、という論文を見ていきたいと思います。







この論文では、29件の論文に含まれる473,740人の女性を対象に調べています。


そのうち、8518人にトリコモナス感染が認められました。


トリコモナス感染により、HPVというウィルスに感染しているリスクが1.79倍、高度異形成になるリスクが2.34倍、子宮頸がんになるリスクが5.23倍となっていました。



以上のことからトリコモナス感染によって子宮頸がんになるリスクが上がる、という事が言えそうです。



トリコモナス感染そのものは比較的簡単に薬で治るのですが、その後のフォローとして、子宮頸がんの検査はこまめに受けた方がいいのかもしれませんね。



おりものが増えたり痒みが気になる方は、一度は婦人科でおりもの検査を受けるようにしてください。