先日、妊娠中の軽い有酸素運動によって、帝王切開の確率を下げたり、妊娠中の高血圧のリスクを下げられる可能性について、ブログを書きました。





そこで、今回は妊娠中の運動と帝王切開後の経腟分娩に関する論文を見ていきたいと思います。




基本的に帝王切開の経験があると、次回の出産も帝王切開の方針となる事が多いのですが、病院によっては条件を厳しく設定した上で、帝王切開後の経腟分娩をトライしている所もあります。



この「帝王切開後の経腟分娩」がうまく行くかどうかを、妊娠中の運動習慣の有無で比較した論文がこちらです。







この論文では、2018〜2019年に妊娠中のウォーキングやジョギングが帝王切開後の経腟分娩成功率にどのように影響するか調べています。


1,080人を対象に調べたところ、80.6%が帝王切開後の経腟分娩に成功していました。


毎週200分以上のウォーキングやジョギングを行った群では、経腟分娩の成功率が1.74〜1.83倍と、運動による効果が認められていました。




帝王切開をしていると、子宮の壁に傷が付いているので、経腟分娩の子宮収縮に耐えきれず、子宮が裂けてしまうリスクを考えて、基本的には繰り返して帝王切開をする方針になる事が多いです。



ただ、中には帝王切開後でも経腟分娩にトライできる病院もあるため、もしそのような方針で出産される予定がありましたら、主治医の先生と相談して、お腹の張りの状態も見ながら、ウォーキングやジョギングを取り入れてみて下さいね。