この論文では、授乳中の乳腺炎を予防するために、授乳に関する教育や、薬物治療、代替治療などの効果を検証しています。
対象となったのは、10件の報告に含まれる3,034人です。
プロバイオティクスの効果について調べた2つの論文では、399人を対象に調べたところ、プラセボ(何の効果もない粒)と比べて乳腺炎のリスクが0.51倍に減少していました。
ただし、論文の質がやや低く、プロバイオティクスが乳房の痛みや乳頭のダメージを減らすかどうかはわかりませんでした。
3つの論文で429人を対象に抗生物質とプラセボ、もしくは通常のケアを比較したところ、その効果はほぼ同じでした。
36人を対象にした論文では、抗生物質とフシジン酸軟膏の効果は同じでした。44人を対象にした論文では、抗生物質とムピロシン軟膏の効果も同じでした。
(いずれも対象人数が少なく、確実な結論とは言い切れません)
40人を対象にした論文では、フシジン酸軟膏と授乳に関するアドバイスはほぼ同じ効果、48人を対象にした論文では、ムピロシン軟膏と授乳に関するアドバイスもほぼ同じ効果でした。
また、フシジン酸軟膏とムピロシン軟膏の効果を調べた42人では、どちらと同じような効果でした。
抗分泌性因子を持つシリアル(詳しく調べても、どういった商品かわかりませんでした)と通常のシリアルを比較した29人では、その効果に違いはありませんでした。
ツボを押すマッサージと、通常のマッサージを比較した400人では、乳腺炎のリスクが0.38倍となり、乳房の痛みが0.13倍となりました。
乳腺マッサージと低周波治療を組み合わせた300人の論文では、乳腺炎のリスクが0.03倍になっていました。
以上のことから、対象となった人数がいずれも少なく、確実なことは言えませんが、プロバイオティクスやツボを押すマッサージ、低周波治療は、乳腺炎を予防する効果がある程度は期待できるため、試してみても良さそうですね。
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