バルトリン腺という名前を聞いた事はあるでしょうか。これは、デリケートゾーンにある分泌物を出す部分で、腟のすぐ脇、やや肛門寄りにあります。
普段は触れる事ができないほど小さいのですが、何らかの理由で分泌物が出る管が詰まってしまうと、その部分が腫れてしまい、座った時の違和感に繋がります。
また、運悪く中にバイ菌が入ってしまうと感染を起こしてしまい、ジッとしていても痛くて、座る事が出来なくなることも。
飲み薬や塗り薬で治す方法は無く、自然に潰れるのを待つか、外科的に治療するしか方法がありません。
一番シンプルな治療法としては、外来で針を刺して中に溜まっている液体を抜いてしまう方法。
これであれば簡単に治療できるのですが、その代わり、再発する可能性も高くなります。
次に再発するリスクが低いのが、開窓述といって、麻酔をした後にバルトリン腺の表面の皮膚を切り取り、外科的に出口を新しく作る方法です。
これも一つ目の治療で紹介した「刺すだけ」の方法より再発リスクは下がるのですが、それでも再発する事があります。
最終的な治療としては、以前ブログでご紹介した「バルトリン腺摘出術」になります。
これは、入院して手術する必要があるので、やや大掛かりになります。
そこで、出来るだけ再発しづらい「開窓術」というのを探したところ、「カテーテル」という管を使う方法を見つけました。
ただ傷を開けるだけだと、傷同士がくっついて塞がってしまうため、しばらくカテーテルで穴を確保しておき、再発率を下げる、という治療法になります。
外来で簡単にできて、非常に有用な治療法のようなので、当院でも取り入れて行きたいと思います。
バルトリン腺が腫れるのを何度も繰り返している、という方は一度ご相談下さい。